対数を含む2次式の解法
② \(\log_{a}x=t\) として対数で表された式を \(t\) の2次式とします。
③ \(t\) の2次式として、方程式や不等式を解きます。
④ \(t=\log_{a}x\) と元に戻して、\(x\) の値を求めます。このとき、真数条件に注意しましょう。
問題解説:対数を含む2次式
問題解説(1)
真数条件より、\(x>0\) となります。
与えられた式を \(\log_{2}x=t\) と置き換えると、$$\hspace{ 10 pt}2t^2+3t-2=0$$たすき掛けの表より、
よって、左辺を因数分解すると、$$\hspace{ 10 pt}(2t-1)(t+2)=0$$$$\hspace{ 60 pt}t=\frac{1}{2}~,~-2$$
ここで \(t={\large \frac{1}{2}}\) のとき、\(t=\log_{2}x\) より、$$\hspace{ 10 pt}\log_{2}x=\frac{1}{2}$$両辺を同じ底の対数で表すと、$$\hspace{ 10 pt}\log_{2}x=\log_{2}2^{\large \frac{1}{2}}$$真数部分のみを比較すると、$$\hspace{ 10 pt}x=2^{\large \frac{1}{2}}$$$$\hspace{ 19 pt}=\sqrt{2}$$
次に \(t=-2\) のとき、\(t=\log_{2}x\) より、$$\hspace{ 10 pt}\log_{2}x=-2$$両辺を同じ底の対数で表すと、$$\hspace{ 10 pt}\log_{2}x=\log_{2}2^{-2}$$真数部分のみを比較すると、$$\hspace{ 10 pt}x=2^{-2}$$$$\hspace{ 19 pt}=\frac{1}{4}$$
これらは真数条件 \(x>0\) を満たします。
よって、答えは$$~~~x=\sqrt{2}~,~\frac{1}{4}$$となります。
問題解説(2)
真数条件より、\(x>0\) となります。
与えられた式を \(\log_{3}x=t\) と置き換えると、$$\hspace{ 10 pt}t^2-t-6≧0$$左辺を因数分解すると、$$\hspace{ 10 pt}(t+2)(t-3)≧0$$左辺を \(y\) としたグラフは次のようになります。
よって、解は$$\hspace{ 10 pt}t≦-2~,~3≦t$$
ここで \(t≦-2\) のとき、\(t=\log_{3}x\) より、$$\hspace{ 10 pt}\log_{3}x≦-2$$両辺を同じ底の対数で表すと、$$\hspace{ 10 pt}\log_{3}x≦\log_{3}3^{-2}$$底が \(1<3\) より、真数部分のみを比較すると不等号の向きはそのままなので、$$\hspace{ 10 pt}x≦3^{-2}$$$$\hspace{ 10 pt}x≦\frac{1}{9}$$
次に \(3≦t\) のとき、\(t=\log_{3}x\) より、$$\hspace{ 10 pt}3≦\log_{3}x$$両辺を同じ底の対数で表すと、$$\hspace{ 10 pt}\log_{3}3^3≦\log_{3}x$$底が \(1<3\) より、真数部分のみを比較すると不等号の向きはそのままなので、$$\hspace{ 10 pt}3^3≦x$$$$\hspace{ 10 pt}27≦x$$
これらと、真数条件 \(x>0\) を数直線上に表すと、
よって、答えは$$~~~0<x≦\frac{1}{9}~,~27≦x$$となります。
今回のまとめ
対数を含む2次式は、置き換えを行い \(t\) の2次次として解きましょう。また、真数条件を忘れないようにしましょう。