キーワードを使った効率的な暗記術
前回は、似た内容や出来事を表を作って比較して覚える暗記術についてお話ししました。表を使うことで、関連する情報を視覚的に整理し、暗記を効率的に行う方法でした。今回は、一つのキーワードから派生させて覚えていく暗記術についてご紹介します。この方法は、キーワードを中心に関連情報を芋づる式に覚えることで、記憶の定着を図るものです。
キーワードからの派生学習
一つのキーワードに対して、その関連情報を網羅的に覚えることで、問題を解く際に必要な知識を素早く思い出すことができます。具体的な例を挙げて説明します。
化学の例：「アンモニア」
例えば、「アンモニア」というキーワードを使って学習する場合、以下のような関連情報をまとめて覚えます。
・アンモニアは無色で刺激臭のある気体
・アンモニアは水に非常に溶けやすい
・アンモニアは塩化アンモニウムと水酸化カルシウムを混ぜて加熱して作られる
・アンモニアは上方置換法で集める
・アンモニアの水溶液はアルカリ性
これらの情報を一つずつ覚えるのではなく、「アンモニア」というキーワードから関連する知識を芋づる式に思い出すようにします。例えば、「アンモニアの水溶液は何性であるか？」という問題に対して、「アルカリ性」と答えるときに、他の関連知識も同時に思い出すようにしましょう。これにより、一つのキーワードに関する問題を複数同時に解く感覚で学習が進み、効率が上がります。
歴史の例：「織田信長」と「豊臣秀吉」
歴史の学習でも、キーワードからの派生学習は有効です。例えば、「織田信長」というキーワードを使う場合、以下のように関連情報を覚えます。
・織田信長は室町幕府を滅ぼした
・織田信長は安土城を築いた
・織田信長は楽市・楽座を推進した
・織田信長は明智光秀によって本能寺の変で追いつめれれた
・織田信長の後継者は豊臣秀吉
このように、「織田信長」から関連情報を芋づる式に覚えることで、関連する出来事や人物をまとめて記憶できます。同様に、「豊臣秀吉」をキーワードにすると、以下の情報が派生します。
・豊臣秀吉は織田信長の後継者
・豊臣秀吉は全国統一を達成
・豊臣秀吉は大阪城を築いた
・豊臣秀吉は朝鮮出兵を行った
このように、織田信長と豊臣秀吉を連携させて覚えることで、歴史の流れや重要な出来事を一層深く理解できます。
芋づる式暗記術の効果
この芋づる式暗記術の効果は非常に高く、特に試験の際に大きな力を発揮します。一つのキーワードから関連する情報を次々と思い出すことで、試験問題に対する対応力が向上します。さらに、この方法を継続的に行うことで、記憶の定着率も格段に上がります。
まとめ
一つのキーワードから派生させて覚える暗記術は、情報を網羅的に整理し、記憶の定着を図る効果的な方法です。キーワードを中心に関連情報を芋づる式に覚えることで、テスト問題に対する解答力が向上し、効率的な学習が可能となります。今回ご紹介した方法をぜひ取り入れて、暗記力を高めてみてください。次回のテスト勉強に役立つこと間違いなしです。
