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正四面体の計量

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正四面体の計量

Point:正四面体の計量立体図形の基本解法は、
「必要な部分を平面図形として抜き出して考える」
これが重要となります。
 
正四面体の計量では、4つの面がすべて正三角形となっている点を利用しましょう。

 
・三角形の高さと正弦
三角形の高さを求めるとき、

図のように \(\angle{\rm B}\) の 正弦 \(\sin{}\) の値がわかっていれば、

$$\sin{{\rm B}}=\frac{{\rm AH}}{{\rm AB}}$$

これより、\({\rm AH}\) を求めることができます。

 

問題解説:正四面体の計量

問題解説(1)

問題1辺の長さが \(3\) の正四面体 \({\rm ABCD}\) について、辺\({\rm BC}\) の中点を \({\rm M}\)、頂点 \({\rm A}\) から線分 \({\rm MD}\) に下ろした垂線を \({\rm AH}\) とするとき、次の値を求めよ。
\({\small (1)}\) \(\cos{\angle{\rm AMD}}\)

与えられた正四面体は次のようになります。

\(\triangle {\rm ABC}\) について考えると、

これより、\(\triangle {\rm ABM}\) は \(1:2:\sqrt{3}\) の直角三角形となるので、$$\hspace{ 10 pt}{\rm AB}:{\rm AM}=2:\sqrt{3}$$$$\hspace{ 28 pt}2{\rm AM}=\sqrt{3}{\rm AB}$$$$\hspace{ 32 pt}{\rm AM}=\frac{\sqrt{3}}{2}{\rm AB}$$よって、\({\rm AB}=3\) より、$$~~~{\rm AM}=\frac{3\sqrt{3}}{2}$$となります。
 
また、\(\triangle {\rm DBC}\) でも同様に考えると、$$~~~{\rm DM}=\frac{3\sqrt{3}}{2}$$となります。
 
次に \(\triangle {\rm AMD}\) について考えると、図形は次のようになります。

\(\angle{\rm AMD}=\theta\) とすると、
\(\triangle {\rm AMD}\) について、余弦定理を用いると、$$\hspace{ 10 pt}3^2=\left(\frac{3\sqrt{3}}{2}\right)^2+\left(\frac{3\sqrt{3}}{2}\right)^2$$$$\hspace{ 30 pt}-2\cdot\left(\frac{3\sqrt{3}}{2}\right)\cdot\left(\frac{3\sqrt{3}}{2}\right)\cdot\cos{\theta}$$$$\hspace{ 10 pt}9=\frac{27}{4}+\frac{27}{4}-\frac{27}{2}\cos{\theta}$$$$\hspace{ 10 pt}9=\frac{27+27}{4}-\frac{27}{2}\cos{\theta}$$$$\hspace{ 10 pt}9=\frac{54}{4}-\frac{27}{2}\cos{\theta}$$$$\hspace{ 10 pt}9=\frac{27}{2}-\frac{27}{2}\cos{\theta}$$両辺に \(2\) をかけると、$$\hspace{ 10 pt}18=27-27\cos{\theta}$$移項すると、$$\hspace{ 10 pt}27\cos{\theta}=27-18$$$$\hspace{ 10 pt}27\cos{\theta}=9$$両辺を \(27\) で割ると、$$\hspace{ 10 pt}\cos{\theta}=\frac{9}{27}$$$$\hspace{ 32 pt}=\frac{1}{3}$$よって、答えは$$~~~\cos{\angle{\rm AMD}}=\frac{1}{3}$$となります。

 

問題解説(2)

問題1辺の長さが \(3\) の正四面体 \({\rm ABCD}\) について、辺\({\rm BC}\) の中点を \({\rm M}\)、頂点 \({\rm A}\) から線分 \({\rm MD}\) に下ろした垂線を \({\rm AH}\) とするとき、次の値を求めよ。
\({\small (2)}\) 辺 \({\rm AH}\)

相互関係の公式より、$$\hspace{ 10 pt}\sin^2{\theta}+\cos^2{\theta}=1$$移項すると、$$\hspace{ 10 pt}\sin^2{\theta}=1-\cos^2{\theta}$$\(\cos{\theta}\) の値を代入すると、$$\hspace{ 10 pt}\sin^2{\theta}=1-\left(\frac{1}{3}\right)^2$$$$\hspace{ 35 pt}=1-\frac{1}{9}$$$$\hspace{ 35 pt}=\frac{9-1}{9}$$$$\hspace{ 35 pt}=\frac{8}{9}$$\(\sin{\theta}>0\) であることより、$$\hspace{ 10 pt}\sin{\theta}=\sqrt{\frac{8}{9}}$$$$\hspace{ 31 pt}=\frac{\sqrt{8}}{\sqrt{9}}$$$$\hspace{ 31 pt}=\frac{2\sqrt{2}}{3}$$
また、\(\triangle {\rm AMD}\) と垂線との交点 \({\rm H}\) は次の図のようになります。

ここで、直角三角形の三角比の定義より、$$\hspace{ 10 pt}\sin{\theta}=\frac{{\rm AH}}{{\rm AM}}$$両辺を入れ替えて、\({\rm AM}\) をかけると、$$\hspace{ 10 pt}\frac{{\rm AH}}{{\rm AM}}=\sin{\theta}$$$$\hspace{ 13 pt}{\rm AH}={\rm AM}\cdot\sin{\theta}$$値を代入すると、$$\hspace{ 10 pt}{\rm AH}=\frac{3\sqrt{3}}{2}\cdot\frac{2\sqrt{2}}{3}$$$$\hspace{ 27 pt}=\sqrt{6}$$よって、答えは$$~~~{\rm AH}=\sqrt{6}$$となります。

 

問題解説(3)

問題1辺の長さが \(3\) の正四面体 \({\rm ABCD}\) について、辺\({\rm BC}\) の中点を \({\rm M}\)、頂点 \({\rm A}\) から線分 \({\rm MD}\) に下ろした垂線を \({\rm AH}\) とするとき、次の値を求めよ。
\({\small (3)}\) 正四面体 \({\rm ABCD}\) の体積

\(\triangle {\rm DBC}\) について考えると、

図より、\(\triangle {\rm DBC}\) の面積 \(S\) は、$$\hspace{ 10 pt}S=\frac{1}{2}\cdot3\cdot3\cdot\sin{60^\circ}$$$$\hspace{ 20 pt}=\frac{9}{2}\cdot\frac{\sqrt{3}}{2}$$$$\hspace{ 20 pt}=\frac{9\sqrt{3}}{4}$$
よって、\(\triangle {\rm DBC}\) を底面、高さを \({\rm AH}=\sqrt{6}\) として、正四面体 \({\rm ABCD}\) の体積 \(V\) を求めると、$$\hspace{ 10 pt}V=\frac{1}{3}\cdot\triangle {\rm DBC}\cdot{\rm AH}$$$$\hspace{ 20 pt}=\frac{1}{3}\cdot\frac{9\sqrt{3}}{4}\cdot\sqrt{6}$$$$\hspace{ 20 pt}=\frac{9\cdot3\sqrt{2}}{12}$$$$\hspace{ 20 pt}=\frac{9\sqrt{2}}{4}$$よって、答えは$$~~~\frac{9\sqrt{2}}{4}$$となります。

 

今回のまとめ

正四面体の計量は、正四面体の性質に着目して解いていきましょう。また、三角形の高さと正弦も覚えておいましょう。

【問題一覧】数学Ⅰ:図形と計量
このページは「高校数学Ⅰ:図形と計量」の問題一覧ページとなります。解説の見たい単元名がわからないとき...