部分積分法を用いた積分
この式を用いて、積分の計算をします。
・部分積分法を用いる式の判別
(1) (1次関数)×(他の種類の関数)
他の種類の関数を微分された関数として部分積分法を使って計算していきましょう。
(2) 対数関数 \(\log x\) を含む関数
\(\log x\) はそのままでは積分できないので、対数関数とは別の関数を微分された関数として部分積分法を使いましょう。また、他の種類の関数がないときは \(x’=1\) を用いて計算しましょう。
問題解説:部分積分法
問題解説(1)
\(\cos{2x}\) を微分された関数と考えて、$$~~~~~~\int x\left( \frac{1}{2} \sin{2x} \right)’ dx$$$$~=x\cdot\frac{1}{2}\sin{2x}-\int (x)’\cdot \left( \frac{1}{2} \sin{2x} \right) dx$$$$~=\frac{1}{2}x\sin{2x}-\frac{1}{2}\int \sin{2x} dx$$$$~=\frac{1}{2}x\sin{2x}-\frac{1}{2}(-\cos{2x})\cdot\frac{1}{(2x)’}+C$$$$~=\frac{1}{2}x\sin{2x}+\frac{1}{4}\cos{2x}+C$$よって、答えは \(C\) を積分定数として、$$~~~ \frac{1}{2}x\sin{2x}+\frac{1}{4}\cos{2x}+C $$となります。
問題解説(2)
\(e^x\) を微分された関数と考えて、$$~~~~~~\int (2x-1)\cdot(e^x)’ dx$$$$~=(2x-1)e^x-\int (2x-1)’\cdot e^x dx$$$$~=(2x-1)e^x-2\int e^x dx$$$$~=(2x-1)e^x-2e^x +C$$$$~=(2x-1-2)e^x+C$$$$~=(2x-3)e^x+C$$よって、答えは \(C\) を積分定数として、$$~~~(2x-3)e^x+C $$となります。
問題解説(3)
\(3x^2\) を微分された関数と考えて、$$~~~~~~\int (x^3)’\cdot\log x dx$$$$~=x^3\log x-\int x^3 \cdot (\log x)’dx$$$$~=x^3\log x-\int x^3\cdot\frac{1}{x} dx$$$$~=x^3\log x-\int x^2 dx$$$$~=x^3\log x-\frac{1}{3}x^3+C$$よって、答えは \(C\) を積分定数として、$$~~~ x^3\log x-\frac{1}{3}x^3+C $$となります。
問題解説(4)
\(1\) を微分された関数と考えて、$$~~~~~~\int (x)’\cdot\log x dx$$$$~=x\log x-\int x \cdot (\log x)’dx$$$$~=x\log x-\int x \cdot \frac{1}{x} dx$$$$~=x\log x-\int dx$$$$~=x\log x-x+C$$よって、答えは \(C\) を積分定数として、$$~~~ x\log x-x+C $$となります。
今回のまとめ
部分積分法は解法の手順だけでなく、どのような関数のときに使うかがポイントとなります。合わせて覚えておきましょう。