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母平均の仮説検定

  • 数学B|統計的な推測「母平均の仮説検定」の基本例題解説ページです。
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高校数学B|統計的な推測の基本例題52問一覧
よりくわ高校数学|統計的な推測yorikuwa.com

問題|母平均の仮説検定

統計的な推測 52\(60~{\rm g}\) 入りと表示されている製品から \(100\) 個を無作為に抽出して重さを調べると平均値は \(61~{\rm g}\) であり、この製品の母標準偏差が \( 5~{\rm g} \) であるとき、1袋あたりの重さは表示通りでないと判断してよいか有意水準 \( 5 \) %で検定する方法は?ただし、\( P(\,-1.96{\small ~≦~}Z{\small ~≦~}1.96\,){\small ~≒~}0.95~,~\)\(p(2)=0.4772 \) とする。

高校数学B|統計的な推測

 

この問題の解法は複数種類あるので、使っている教科書や問題集などに対応した解法を選びましょう。

・数研出版の教科書→棄却域タイプ
・問題集など→正規分布表タイプ
・東京書籍の教科書→帰無仮説タイプ

 

母平均の仮説検定|棄却域タイプ

解法のPoint|棄却域タイプ

Point:棄却域タイプ|母平均の仮説検定有意水準 \( 5 \) %の母平均の仮説検定(両側検定)は、


① 判断したい説に反する仮説を立てる。


 1袋あたりの重さは表示通りでない(判断したい)
 (仮説)表示通りである \(m=60\) とする


② 仮説が正しいとして、標本平均 \( \overline{X} \) の期待値(平均)と標準偏差を求めて、標準正規分布に従う \( Z \) に変換する。


 期待値(平均) \(E(\overline{X})=m=60\)


  標準偏差 \(\sigma(\overline{X})=\displaystyle \frac{\,\sigma\,}{\,\sqrt{n}\,}=0.5\)


 変換の式は、\(Z=\displaystyle \frac{\,\overline{X}-m\,}{\,\sigma(\overline{X})\,}=\displaystyle \frac{\,\overline{X}-60\,}{\,0.5\,}\)


③ 有意水準より棄却域を求める。



 \( P(\,-1.96{\small ~≦~}Z{\small ~≦~}1.96\,){\small ~≒~}0.95 \) より、
 有意水準 \( 5 \) %の両側検定の棄却域は、
  \(Z{\small ~≦~}-1.96~,~1.96{\small ~≦~}Z\)


④ \(\overline{X}\) の値を \(Z\) に変換して、\(Z\) の値が棄却域に入るかどうかを調べる。


 \(Z\) が棄却域に入る(めったに起こらない事象)
 → 表示通りである仮説を棄却
 → 表示通りでないと判断できる


 \(Z\) が棄却域に入らない(十分起こりうる事象)
 → 表示通りである仮説を棄却できない
 → 表示通りでないと判断できない


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詳しい解説|棄却域タイプ

統計的な推測 52

\(60~{\rm g}\) 入りと表示されている製品から \(100\) 個を無作為に抽出して重さを調べると平均値は \(61~{\rm g}\) であり、この製品の母標準偏差が \( 5~{\rm g} \) であるとき、1袋あたりの重さは表示通りでないと判断してよいか有意水準 \( 5 \) %で検定する方法は?ただし、\( P(\,-1.96{\small ~≦~}Z{\small ~≦~}1.96\,){\small ~≒~}0.95~,~\)\(p(2)=0.4772 \) とする。

高校数学B|統計的な推測

無作為に抽出した \(100\) 個の重さの標本平均を \( \overline{X} \) として、母平均 \(m=60\) と表示通りであると仮説を立てる


標本の大きさ \(n=100\) が十分大きいと考えて、仮説が正しいとすると、母平均 \(m=60\)、母標準偏差 \(\sigma=5\) より、


標本平均 \( \overline{X} \) の期待値(平均)と標準偏差は、


\(~~~E(\overline{X})=m=60\)


\(\begin{eqnarray}~~~\sigma(\overline{X})&=&\displaystyle \frac{\,\sigma\,}{\,\sqrt{n}\,}
\\[5pt]~~~&=&\displaystyle \frac{\,5\,}{\,\sqrt{100}\,}
\\[5pt]~~~&=&\displaystyle \frac{\,5\,}{\,10\,}=0.5
\end{eqnarray}\)


これより、標本平均 \( \overline{X} \) は近似的に正規分布 \( N\left(60~,~0.5^2\right) \) に従う


また、\(Z=\displaystyle \frac{\,\overline{X}-60\,}{\,0.5\,}~~~\cdots \small [\,1\,]\) とおくと


確率変数 \(Z\) は標準正規分布 \( N(0~,~1) \) に従う

 

ここで、\( P(\,-1.96{\small ~≦~}Z{\small ~≦~}1.96\,){\small ~≒~}0.95 \) より、有意水準 5% の棄却域は、


 \(Z{\small ~≦~}-1.96~,~1.96{\small ~≦~}Z~~~\cdots \small [\,2\,]\)

 

\( \overline{X}=61 \) のとき、\(\small [\,1\,]\) より、


\(\begin{eqnarray}~~~Z&=&\displaystyle \frac{\,61-60\,}{\,0.5\,}=\displaystyle \frac{\,1\,}{\,0.5\,}=2.0
\end{eqnarray}\)


これは \(\small [\,2\,]\) の棄却域に入るので、仮説を棄却できる


1袋あたりの重さは表示通りでないと判断できる

 

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母平均の仮説検定

 

母平均の仮説検定|正規分布表タイプ

解法のPoint|正規分布表タイプ

Point:正規分布表タイプ|母平均の仮説検定有意水準 \( 5 \) %の母平均の仮説検定(両側検定)は、


① 判断したい説に反する仮説を立てる。


 1袋あたりの重さは表示通りでない(判断したい)
 (仮説)表示通りである \(m=60\) とする


② 仮説が正しいとして、標本平均 \( \overline{X} \) の期待値(平均)と標準偏差を求めて、標準正規分布に従う \( Z \) に変換する。


 期待値(平均) \(E(\overline{X})=m=60\)


  標準偏差 \(\sigma(\overline{X})=\displaystyle \frac{\,\sigma\,}{\,\sqrt{n}\,}=0.5\)


 変換の式は、\(Z=\displaystyle \frac{\,\overline{X}-m\,}{\,\sigma(\overline{X})\,}=\displaystyle \frac{\,\overline{X}-60\,}{\,0.5\,}\)


③ \(\overline{X}\) の値から \(Z\) を求めて、確率変数 \(Z\) の絶対値がその値以上となる確率を求める。


 \(\overline{X}=61\) のとき、\(Z=2.0\)


 よって、正規分布表より、
  \(P\left(\left|Z\right|{\small ~≧~}2.0\right)=0.0456\)


④ 求めた確率と有意水準 \( 5 \) %を比較する。


 ・ 求めた確率が有意水準 \( 5 \) %より小さい
 → めったに起こらない事象が起こる
 → 表示通りである仮説を棄却
 → 表示通りでないと判断できる


 ・ 求めた確率が有意水準 \( 5 \) %より大きい
 → 十分起こりうる事象が起こる
 → 表示通りである仮説を棄却できない
 → 表示通りでないと判断できない


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詳しい解説|正規分布表タイプ

統計的な推測 52

\(60~{\rm g}\) 入りと表示されている製品から \(100\) 個を無作為に抽出して重さを調べると平均値は \(61~{\rm g}\) であり、この製品の母標準偏差が \( 5~{\rm g} \) であるとき、1袋あたりの重さは表示通りでないと判断してよいか有意水準 \( 5 \) %で検定する方法は?ただし、\( P(\,-1.96{\small ~≦~}Z{\small ~≦~}1.96\,){\small ~≒~}0.95~,~\)\(p(2)=0.4772 \) とする。

高校数学B|統計的な推測

無作為に抽出した \(100\) 個の重さの標本平均を \( \overline{X} \) として、母平均 \(m=60\) と表示通りであると仮説を立てる


標本の大きさ \(n=100\) が十分大きいと考えて、仮説が正しいとすると、母平均 \(m=60\)、母標準偏差 \(\sigma=5\) より、


標本平均 \( \overline{X} \) の期待値(平均)と標準偏差は、


\(~~~E(\overline{X})=m=60\)


\(\begin{eqnarray}~~~\sigma(\overline{X})&=&\displaystyle \frac{\,\sigma\,}{\,\sqrt{n}\,}
\\[5pt]~~~&=&\displaystyle \frac{\,5\,}{\,\sqrt{100}\,}
\\[5pt]~~~&=&\displaystyle \frac{\,5\,}{\,10\,}=0.5
\end{eqnarray}\)


これより、標本平均 \( \overline{X} \) は近似的に正規分布 \( N\left(60~,~0.5^2\right) \) に従う


また、\(Z=\displaystyle \frac{\,\overline{X}-60\,}{\,0.5\,}~~~\cdots \small [\,1\,]\) とおくと


確率変数 \(Z\) は標準正規分布 \( N(0~,~1) \) に従う

 

\( \overline{X}=61 \) のとき、\(\small [\,1\,]\) より、


\(\begin{eqnarray}~~~Z&=&\displaystyle \frac{\,61-60\,}{\,0.5\,}=\displaystyle \frac{\,1\,}{\,0.5\,}=2.0
\end{eqnarray}\)


よって、確率変数 \(Z\) の絶対値が \(2.0\) 以上となる確率は、
正規分布表より、\(p(2)=0.4772\) を用いて、


\(\begin{eqnarray}P\left(\left|Z\right|{\small ~≧~}2.0\right)&=&2\cdot P(Z{\small ~≧~}2.0)
\\[3pt]~~&=&2\cdot \left(0.5-p(2)\right)
\\[3pt]~~&=&2\cdot \left(0.5-0.4772\right)
\\[3pt]~~&=&2{\, \small \times \,}0.0228
\\[3pt]~~&=&0.0456
\end{eqnarray}\)


したがって、\(4.56\) %となり、有意水準 \(5\) %よりも小さくなり、仮説を棄却できる


1袋あたりの重さは表示通りでないと判断できる

 

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母平均の仮説検定

 

母平均の仮説検定|帰無仮説タイプ

解法のPoint|帰無仮説タイプ

Point:帰無仮説タイプ|母平均の仮説検定有意水準 \( 5 \) %の母平均の仮説検定(両側検定)は、


① 帰無仮説と対立仮説を立てる


 表示通りであるを帰無仮説 \(m=60\)
 表示通りでないを対立仮説 \(m\ne 60\)


② 仮説が正しいとして、標本平均 \( \overline{X} \) の期待値(平均)と標準偏差を求めて、標準正規分布に従う \( Z \) に変換する。


 期待値(平均) \(E(\overline{X})=m=60\)


  標準偏差 \(\sigma(\overline{X})=\displaystyle \frac{\,\sigma\,}{\,\sqrt{n}\,}=0.5\)


 変換の式は、\(Z=\displaystyle \frac{\,\overline{X}-m\,}{\,\sigma(\overline{X})\,}=\displaystyle \frac{\,\overline{X}-60\,}{\,0.5\,}\)


③ \(\overline{X}\) の値から \(Z\) を求めて、確率変数 \(Z\) の絶対値がその値以上となる確率を求める。


 \(\overline{X}=61\) のとき、\(Z=2.0\)


 よって、正規分布表より、
  \(P\left(\left|Z\right|{\small ~≧~}2.0\right)=0.0456\)


④ 求めた確率と有意水準 \( 5 \) %を比較する。


 ・ 求めた確率が有意水準 \( 5 \) %より小さい
 → めったに起こらない事象が起こる
 → 表示通りである帰無仮説を棄却
 → 表示通りでないと判断できる


 ・ 求めた確率が有意水準 \( 5 \) %より大きい
 → 十分起こりうる事象が起こる
 → 表示通りである帰無仮説を棄却できない
 → 表示通りでないと判断できない


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詳しい解説|帰無仮説タイプ

統計的な推測 52

\(60~{\rm g}\) 入りと表示されている製品から \(100\) 個を無作為に抽出して重さを調べると平均値は \(61~{\rm g}\) であり、この製品の母標準偏差が \( 5~{\rm g} \) であるとき、1袋あたりの重さは表示通りでないと判断してよいか有意水準 \( 5 \) %で検定する方法は?ただし、\( P(\,-1.96{\small ~≦~}Z{\small ~≦~}1.96\,){\small ~≒~}0.95~,~\)\(p(2)=0.4772 \) とする。

高校数学B|統計的な推測

無作為に抽出した \(100\) 個の重さの標本平均を \( \overline{X} \) とする


また、製品の重さの平均値を \(m\) とすると、


 帰無仮説は \(m=60\)
 対立仮説は \(m\ne 60\)


となる


標本の大きさ \(n=100\)、母標準偏差 \(\sigma=5\) より、


標本平均 \( \overline{X} \) の期待値(平均)と標準偏差は、


\(~~~E(\overline{X})=m=60\)


\(\begin{eqnarray}~~~\sigma(\overline{X})&=&\displaystyle \frac{\,\sigma\,}{\,\sqrt{n}\,}
\\[5pt]~~~&=&\displaystyle \frac{\,5\,}{\,\sqrt{100}\,}
\\[5pt]~~~&=&\displaystyle \frac{\,5\,}{\,10\,}=0.5
\end{eqnarray}\)


これより、標本平均 \( \overline{X} \) は近似的に正規分布 \( N\left(60~,~0.5^2\right) \) に従う


また、\(Z=\displaystyle \frac{\,\overline{X}-60\,}{\,0.5\,}~~~\cdots \small [\,1\,]\) とおくと


確率変数 \(Z\) は標準正規分布 \( N(0~,~1) \) に従う

 

ここで、母平均 \(m=60\) と標本平均 \(\overline{X}\) の差の絶対値が \(1\) 以上となる確率を考えると、


\(~~~\left|\,\overline{X}-60\,\right|{\small ~≧~}1\)


両辺を \( \sigma(\overline{X})=0.5 \) で割ると、


\(\begin{eqnarray}~~~\left|\displaystyle \frac{\,\overline{X}-60\,}{\,0.5\,}\right|
&{\small ~≧~}&
\displaystyle \frac{\,1\,}{\,0.5\,}
\end{eqnarray}\)


左辺は\(\small [\,1\,]\)より、\( Z \) となるので、


\(\begin{eqnarray}~~~\left|Z\right|&{\small ~≧~}&\displaystyle \frac{\,1\,}{\,0.5\,}
\\[5pt]~~~\left|Z\right|&{\small ~≧~}&2.0
\end{eqnarray}\)


よって、確率変数 \(Z\) の絶対値が \(2.0\) 以上となる確率は、
正規分布表より、\(p(2)=0.4772\) を用いて、


\(\begin{eqnarray}P\left(\left|Z\right|{\small ~≧~}2.0\right)&=&2\cdot P(Z{\small ~≧~}2.0)
\\[3pt]~~&=&2\cdot \left(0.5-p(2)\right)
\\[3pt]~~&=&2\cdot \left(0.5-0.4772\right)
\\[3pt]~~&=&2{\, \small \times \,}0.0228
\\[3pt]~~&=&0.0456
\end{eqnarray}\)


したがって、\(4.56\) %となり、有意水準 \(5\) %よりも小さくなり、帰無仮説 \(m=60\) を棄却できる


1袋あたりの重さは表示通りでないと判断できる

 

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