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三角比の式の値

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三角比の式の値の解法

Point:三角比の式の値\(\sin{\theta}+\cos{\theta}\) と \(\sin{\theta}\cos{\theta}\) のどちらかの値がわかっているとき、もう一方の値を求めることができます。
(1) \(\sin{\theta}+\cos{\theta}=a\) の値が与えられているとき
両辺を2乗すると、$$\hspace{ 10 pt}(\sin{\theta}+\cos{\theta})^2=a^2$$左辺を展開すると、$$\hspace{ 10 pt}\sin^2{\theta}+2\sin{\theta}\cos{\theta}+\cos^2{\theta}=a^2$$ここで、相互関係の公式 \(\sin^2{\theta}+\cos^2{\theta}=1\) を代入すると、$$\hspace{ 10 pt}1+2\sin{\theta}\cos{\theta}=a^2$$これを式変形して、\(\sin{\theta}\cos{\theta}\) を求めます。
 
(2) \(\sin{\theta}\cos{\theta}=b\) の値が与えられているとき
\(\sin{\theta}+\cos{\theta}=t\) として両辺を2乗すると、上と同じ計算となり、$$\hspace{ 10 pt}1+2\sin{\theta}\cos{\theta}=t^2$$これに、\(b\) を代入して、$$\hspace{ 10 pt}1+2b=t^2$$これを式変形して、\(t\) の値を求めます。

 

問題解説:三角比の式の値

問題解説(1)

問題次の問いに答えよ。
\({\small (1)}\) 次の条件のとき、\(\sin{\theta} \cos{\theta}\) の値を求めよ。$$~~~\sin{\theta}+\cos{\theta}=\sqrt{2}$$

$$\hspace{ 10 pt}\sin{\theta}+\cos{\theta}=\sqrt{2}$$両辺を2乗すると、$$\hspace{ 10 pt}(\sin{\theta}+\cos{\theta})^2=(\sqrt{2})^2$$左辺を展開して計算すると、$$\hspace{ 10 pt}\sin^2{\theta}+2\sin{\theta}\cos{\theta}+\cos^2{\theta}=2$$順番を入れ替えると、$$\hspace{ 10 pt}(\sin^2{\theta}+\cos^2{\theta})+2\sin{\theta}\cos{\theta} =2$$ここで、相互関係の公式$$~~~\sin^2{\theta}+\cos^2{\theta}=1$$を代入すると、$$\hspace{ 10 pt}1+2\sin{\theta}\cos{\theta}=2$$移項して、両辺を \(2\) で割ると、$$\hspace{ 10 pt}2\sin{\theta}\cos{\theta}=2-1$$$$\hspace{ 10 pt}2\sin{\theta}\cos{\theta}=1$$$$\hspace{ 17 pt}\sin{\theta}\cos{\theta}=\frac{1}{2}$$よって、答えは$$~~~\sin{\theta}\cos{\theta}=\frac{1}{2}$$となります。

 

問題解説(2)

問題次の問いに答えよ。
\({\small (2)}\) 次の条件のとき、\(\sin{\theta}+\cos{\theta}\) の値を求めよ。
ただし、\(0^\circ≦\theta≦90^\circ\) とする。$$~~~\sin{\theta}\cos{\theta}=\frac{1}{3}$$

\(\sin{\theta}+\cos{\theta}=t\) として両辺を2乗すると、$$\hspace{ 10 pt}(\sin{\theta}+\cos{\theta})^2=t^2$$左辺を展開して計算すると、$$\hspace{ 10 pt}\sin^2{\theta}+2\sin{\theta}\cos{\theta}+\cos^2{\theta}=t^2$$順番を入れ替えると、$$\hspace{ 10 pt}(\sin^2{\theta}+\cos^2{\theta})+2\sin{\theta}\cos{\theta} =t^2$$ここで、相互関係の公式$$~~~\sin^2{\theta}+\cos^2{\theta}=1$$を代入すると、$$\hspace{ 10 pt}1+2\sin{\theta}\cos{\theta}=t^2$$両辺を入れ替えると、$$\hspace{ 10 pt}t^2=1+2\sin{\theta}\cos{\theta}$$ここで、\(\sin{\theta}\cos{\theta}\) の値を代入すると、$$\hspace{ 10 pt}t^2=1+2\cdot\frac{1}{3}$$$$\hspace{ 20 pt}=1+\frac{2}{3}$$$$\hspace{ 20 pt}=\frac{3+2}{3}$$$$\hspace{ 20 pt}=\frac{5}{3}$$また、\(0^\circ≦\theta≦90^\circ\) であるので、$$~~~\sin{\theta}>0~,~\cos{\theta}>0$$よって、この2つの和も、$$~~~t=\sin{\theta}+\cos{\theta}>0$$よって、$$\hspace{ 10 pt}t^2=\frac{5}{3}$$$$\hspace{ 10 pt}t=\sqrt{\frac{5}{3}}$$$$\hspace{ 16 pt}=\frac{\sqrt{5}}{\sqrt{3}}$$分母分子に \(\sqrt{3}\) をかけると、$$\hspace{ 16 pt}=\frac{\sqrt{5}\times\sqrt{3}}{\sqrt{3}\times\sqrt{3}}$$$$\hspace{ 16 pt}=\frac{\sqrt{15}}{3}$$よって、答えは$$~~~\sin{\theta}+\cos{\theta}=\frac{\sqrt{15}}{3}$$となります。

 

今回のまとめ

三角比の式の値は、2つのパターンの解法の手順をしっかりと覚えておきましょう。

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