複素数の相等の解法
2乗すると \(-1\) となる数を文字 \(i\) で表し、虚数単位といいます。また、\(i^2=-1\) が成り立ちます。
・複素数
実数 \(a~,~b\) と虚数単位 \(i\) について、
これを複素数といい、\(a\) を実部、\(b\) を虚部といいます。
また、\(b\neq0\) のとき、\(a+bi\) を虚数
\(a=0\) のとき、\(bi\) を純虚数といいます。
・複素数の相等
4つの実数 \(a~,~b~,~c~,~d\) において、
2つの複素数 \(a+bi\) と \(c+di\) が等しいとき、
\(a+bi=c+di~\Leftrightarrow~a=c\) かつ \(b=d\)
このように、実数部分と虚数部分がそれぞれ等しくなります。
また、次も成り立ちます。
\(a+bi=0~\Leftrightarrow~a=0\) かつ \(b=0\)
問題解説:複素数の相等
問題解説(1)
\(a~,~b\) が実数であり、\(2a-1~,~6a+b\) も実数であるので、実数部分と虚数部分をそれぞれ計算すると、$$~~~\biggl\{ \begin{eqnarray} ~2a-1=0 ~\cdots{\large ①}\\ ~6a+b=0~\cdots{\large ②}\end{eqnarray}$$①より、$$~~~2a-1=0$$$$\hspace{ 25 pt}2a=1$$$$\hspace{ 30 pt}a=\frac{1}{2}$$②に \(a={\Large \frac{1}{2}}\) を代入すると、$$~~~6\cdot\frac{1}{2}+b=0$$$$\hspace{ 25 pt}3+b=0$$$$\hspace{ 43 pt}b=-3$$よって、答えは \(a={\Large \frac{1}{2}}~,~b=-3\) となります。
問題解説(2)
(左辺)$$~=(7-3i)a+(i-1)b$$一度展開して、実数部分と虚数部分で整理すると、$$~=7a-3ai+bi-b$$$$~=(7a-b)+(-3a+b)i$$ここで、\(a~,~b\) は実数で、\(7a-b~,~-3a+b\) が実数であるので、両辺の実数部分と虚数部分がそれぞれ等しくなることより、$$~~~\biggl\{ \begin{eqnarray}~7a-b=3~\cdots{\large ①} \\ ~-3a+b=1~\cdots{\large ②} \end{eqnarray}$$①+②より、両辺をそれぞれたし算すると、$$~~~(7a-b)+(-3a+b)=3+1$$$$\hspace{ 32 pt}7a-b-3a+b=4$$$$\hspace{ 90 pt}4a=4$$$$\hspace{ 95 pt}a=1$$①に \(a=1\) を代入すると、$$~~~7\cdot1-b=3$$$$\hspace{ 20 pt}7-b=3$$$$\hspace{ 30 pt}-b=3-7$$$$\hspace{ 30 pt}-b=-4$$$$\hspace{ 38 pt}b=4$$よって、答えは \(a=1~,~b=4\) となります。
今回のまとめ
複素数の相等の問題はまず両辺を \(a+bi\) の形に式変形して、実数部分と虚数部分がそれぞれ等しくなることより計算をしていきましょう。