置換積分法の決定
例えば、$$~~~\int \sin^2{x} \cos{x} dx$$この式では \(t=\sin{x}\) と置き換えると微分した式 \(t’=\cos{x}\) が出てきます。
また、$$~~~\int \frac{\log x}{x} dx$$この式では \(t=\log x\) と置き換えると微分した式 \(t’={\large \frac{1}{x}}\) が出てきます。
問題解説:置換積分法②
問題解説(1)
\(t=\sin{x}~\cdots{\large ①}\) として、両辺を \(x\) で微分すると、$$\hspace{ 10 pt}\frac{dt}{dx}=\cos{x}$$$$\hspace{ 12 pt}dt=\cos{x}dx~\cdots{\large ②}$$よって、与式を①、②を用いて置換すると、$$~~~~~~ \int \sin^2{x}\cdot\cos{x} dx $$$$~=\int t^2 dt$$$$~=\frac{1}{3}t^3+C$$ここで、\(t=\sin{x}\) より、$$~=\frac{1}{3}\sin^3{x}+C$$よって、答えは \(C\) を積分定数として、$$~~~ \frac{1}{3}\sin^3{x}+C $$となります。
問題解説(2)
\(t=\tan{x}~\cdots{\large ①}\) として、両辺を \(x\) で微分すると、$$\hspace{ 10 pt}\frac{dt}{dx}=\frac{1}{\cos^2{x}}$$$$\hspace{ 12 pt}dt=\frac{1}{\cos^2{x}}dx~\cdots{\large ②}$$よって、与式を①、②を用いて置換すると、$$~~~~~~\int \tan{x}\cdot\frac{1}{\cos^2{x}} dx $$$$~=\int t dt$$$$~=\frac{1}{2} t^2+C$$ここで、\(t=\tan{x}\) より、$$~=\frac{1}{2}\tan^2{x}+C$$よって、答えは \(C\) を積分定数として、$$~~~ \frac{1}{2}\tan^2{x}+C $$となります。
問題解説(3)
\(t=x^2~\cdots{\large ①}\) として、両辺を \(x\) で微分すると、$$\hspace{ 10 pt}\frac{dt}{dx}=2x$$$$\hspace{ 12 pt}dt=2x dx~\cdots{\large ②}$$よって、与式を①、②を用いて置換すると、$$~~~~~~\int xe^{x^2} dx$$$$~=\int e^{x^2} \frac{1}{2} 2x dx$$$$~=\int e^t\cdot\frac{1}{2} dt$$$$~=\frac{1}{2} \int e^t dt$$$$~=\frac{1}{2}e^t+C$$ここで、\(t=x^2\) より、$$~=\frac{1}{2}e^{x^2}+C$$よって、答えは \(C\) を積分定数として、$$~~~ \frac{1}{2}e^{x^2}+C $$となります。
問題解説(4)
\(t=\log x~\cdots{\large ①}\) として、両辺を \(x\) で微分すると、$$\hspace{ 10 pt}\frac{dt}{dx}=\frac{1}{x}$$$$\hspace{ 12 pt}dt=\frac{1}{x}dx~\cdots{\large ②}$$よって、与式を①、②を用いて置換すると、$$~~~~~~ \int (\log x)^2\cdot\frac{1}{x} dx$$$$~=\int t^2 dt$$$$~=\frac{1}{3}t^3+C$$ここで、\(t=\log x\) より、$$~=\frac{1}{3}(\log x)^3+C$$よって、答えは \(C\) を積分定数として、$$~~~ \frac{1}{3}(\log x)^3+C $$となります。
今回のまとめ
置換積分法を用いて解く積分は、どの部分を \(t\) と置換するかの判断が重要となります。パターンは少ないので練習してできるようになりましょう。