定積分の計算方法
・定積分の基本性質
(1) \(k,l\) を定数とするとき、
(2) 区間が同じときは、積分計算結果が \(0\) となります。
(3) 区間が逆になると、符号が変わります。
(4) 区間は別の値を経由させても計算結果は同じになります。
問題解説:定積分の計算
問題解説(1)
区間を逆にすると、符号が変わるので、$$~~~~~~ \int_{1}^{2}\frac{1}{\sqrt{x}}dx+\int_{2}^{4}\frac{1}{\sqrt{x}}dx$$関数が同じで区間が連続しているので、1つの式にすると、$$~= \int_{1}^{4}\frac{1}{\sqrt{x}}dx$$$$~=\int_{1}^{4}x^{-{\large \frac{1}{2}}}dx$$$$~=\left[ \frac{1}{-{\large \frac{1}{2}}+1}x^{-{\large \frac{1}{2}}+1} \right]_{1}^{4}$$$$~=\left[ \frac{1}{{\large \frac{1}{2}}}x^{\large \frac{1}{2}} \right]_{1}^{4}$$$$~=\left[ 2x^{\large \frac{1}{2}} \right]_{1}^{4}$$$$~=2(4^{\large \frac{1}{2}}-1^{\large \frac{1}{2}})$$$$~=2(2-1)$$$$~=2$$よって、答えは \(2\) となります。
問題解説(2)
$$~~~~~~ \int_{0}^{1}\frac{1}{x+2}dx$$$$~= \int_{0}^{1}(x+2)^{-1}dx$$$$~={\Large [} \log|x+2| {\Large ]}_{0}^{1}$$$$~=\log |1+2|-\log|0+2|$$$$~=\log 3-\log 2$$$$~=\log \frac{3}{2}$$よって、答えは$$~~~ \log \frac{3}{2}$$となります。
問題解説(3)
$$~~~~~~ \int_{0}^{\frac{\pi}{2}}\cos{x}dx$$$$~={\Large [} \sin{x} {\Large ]}_{0}^{\frac{\pi}{2}}$$$$~=\sin{\frac{\pi}{2}}-\sin{0}$$$$~=1-0$$$$~=1$$よって、答えは \(1\) となります。
問題解説(4)
$$~~~~~~ \int_{0}^{1}e^{2x}dx$$$$~=\left[ e^{2x}\cdot\frac{1}{(2x)’} \right]_{0}^{1}$$$$~=\left[ \frac{1}{2}e^{2x} \right]_{0}^{1}$$$$~=\frac{1}{2}(e^2-e^0)$$$$~=\frac{1}{2}(e^2-1)$$よって、答えは$$~~~ \frac{1}{2}(e^2-1)$$となります。
問題解説(5)
$$~~~~~~ \int_{0}^{1}5^{2x}dx$$$$~=\left[ \frac{5^{2x}}{\log 5}\cdot\frac{1}{(2x)’} \right]_{0}^{1}$$$$~=\left[ \frac{5^{2x}}{2\log 5} \right]_{0}^{1}$$$$~=\frac{1}{2\log 5}(5^2-5^0)$$$$~=\frac{1}{2\log 5}(25-1)$$$$~=\frac{24}{2\log 5}$$$$~=\frac{12}{\log 5}$$よって、答えは$$~~~ \frac{12}{\log 5}$$となります。
今回のまとめ
定積分の計算は、基本性質を利用して式を簡単にして計算することを覚えておきましょう。また、計算ミスが多くなるのでしっかりと練習しておきましょう。