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三角形の頂点と点の回転

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三角形の頂点と点の回転の解法

Point:三角形の頂点と点の回転■ 複素数平面上の正三角形
2点 \({\rm A}(\alpha)~,~{\rm B}(\beta)\) と点 \({\rm C}(z)\) が正三角形をつくるとき、

点 \({\rm C}(z)\) は、点 \({\rm A}(\alpha)\) を中心に \({\rm B}(\beta)\) を \(+{\large \frac{\,\pi\,}{\,3\,}}\) または \(-{\large \frac{\,\pi\,}{\,3\,}}\) 回転させた点になるので、

$$z=\left(\cos{\frac{\,\pi \,}{\,3 \,}}+i\sin{\frac{\,\pi \,}{\,3 \,}}\right)(\beta-\alpha)+\alpha$$

または

$$\scriptsize z=\left\{ \cos\left(-{\frac{\,\pi \,}{\,3 \,}}\right)+i\sin\left(-{\frac{\,\pi \,}{\,3 \,}}\right)\right\}(\beta-\alpha)+\alpha$$

となる。
 
■ 複素数平面上の直角二等辺三角形
2点 \({\rm O}(0)~,~{\rm A}(\alpha)\) と点 \({\rm B}(z)\) で \(\angle {\rm AOB}\) が直角の直角二等辺三角形をつくるとき、

点 \({\rm B}(z)\) は、原点を中心に点 \({\rm A}(\alpha)\) を \(+{\large \frac{\,\pi\,}{\,2\,}}\) または \(-{\large \frac{\,\pi\,}{\,2\,}}\) 回転させた点になるので、

$$z=\left(\sin{\frac{\,\pi \,}{\,2 \,}}+i\sin{\frac{\,\pi \,}{\,2 \,}}\right)\cdot \alpha$$

または

$$z=\left\{ \sin\left(-{\frac{\,\pi \,}{\,2 \,}}\right)+i\sin\left(-{\frac{\,\pi \,}{\,2 \,}}\right)\right\}\cdot \alpha$$

となる。

 

問題解説:三角形の頂点と点の回転

問題解説(1)

問題複素数平面上の点について、次の問いに答えよ。
\({\small (1)}~\)3点 \({\rm A}(2+i)~,~{\rm B}(4+5i)~,~{\rm C}\) について、\(\triangle {\rm ABC}\) が正三角形となるとき、点 \({\rm C}\) を表す複素数を求めよ。

点 \({\rm C}\) を表す複素数を \(z\) とすると、点 \({\rm C}(z)\) は、点 \({\rm A}(2+i)\) を中心に点 \({\rm B}(4+5i)\) を \(+{\large \frac{\,\pi\,}{\,3\,}}\) または \(-{\large \frac{\,\pi\,}{\,3\,}}\) 回転させた点になる。
ここで、点 \({\rm A}\) を原点まで平行移動させると、点 \({\rm B}\) は、$$~~~~~~(4+5i)-(2+i)$$$$~=4+5i-2-i=2+4i$$これより、点 \({\rm B’}(2+4i)\) に平行移動される。
また、点 \({\rm C}\) は点 \({\rm C’}(z-2-i)\) に平行移動される。
よって、点 \({\rm C’}\) が原点を中心に点 \({\rm B’}\) を \(+{\large \frac{\,\pi\,}{\,3\,}}\) または \(-{\large \frac{\,\pi\,}{\,3\,}}\) 回転させた点になる。
(ⅰ) \(+{\large \frac{\,\pi\,}{\,3\,}}\) 回転したとき、$$~z-2-i=\left(\cos{\frac{\,\pi \,}{\,3 \,}}+i\sin{\frac{\,\pi \,}{\,3 \,}}\right)(2+4i)$$\(\sin{}~,~\cos{}\) を計算すると、単位円より、

また、\(-2-i\) を移項すると、$$~~~~~~z$$$$~=\left(\frac{\,1 \,}{\,2 \,}+\frac{\,\sqrt{3} \,}{\,2 \,}i\right)(2+4i)+2+i$$$$~=1+2i+\sqrt{3}i+2\sqrt{3}i^2+2+i$$\(i^2=-1\) より、$$~=\left(1-2\sqrt{3}+2\right)+\left(2+\sqrt{3}+1\right)i$$$$~=\left(3-2\sqrt{3}\right)+\left(3+\sqrt{3}\right)i$$
(ⅱ) \(-{\large \frac{\,\pi\,}{\,3\,}}\) 回転したとき、$$~~~~~~z-2-i$$$$~=\left\{ \cos\left(-{\frac{\,\pi \,}{\,3 \,}}\right)+i\sin\left(-{\frac{\,\pi \,}{\,3 \,}}\right)\right\}(2+4i)$$\(\sin{}~,~\cos{}\) を計算すると、単位円より、

また、\(-2-i\) 移項すると、$$~~~~~~z$$$$~=\left(\frac{\,1 \,}{\,2 \,}-\frac{\,\sqrt{3} \,}{\,2 \,}i\right)(2+4i)+2+i$$$$~=1+2i-\sqrt{3}i-2\sqrt{3}i^2+2+i$$\(i^2=-1\) より、$$~=\left(1+2\sqrt{3}+2\right)+\left(2-\sqrt{3}+1\right)i$$$$~=\left(3+2\sqrt{3}\right)+\left(3-\sqrt{3}\right)i$$
したがって、(ⅰ)と(ⅱ)より、点 \({\rm C}\) を表す複素数は、$$~~~\left(3-2\sqrt{3}\right)+\left(3+\sqrt{3}\right)i$$または$$~~~\left(3+2\sqrt{3}\right)+\left(3-\sqrt{3}\right)i$$となる。
また、この2つの解を合わせて、$$~~~\left(3\pm2\sqrt{3}\right)+\left(3\mp\sqrt{3}\right)i$$(ただし、符号同順)となる。

 

問題解説(2)

問題複素数平面上の点について、次の問いに答えよ。
\({\small (2)}~\)3点 \({\rm O}(0)~,~{\rm A}(2+i)~,~{\rm B}\) について、\(\triangle {\rm OAB}\) が \(\angle {\rm AOB}\) が直角である直角二等辺三角形となるとき、点 \({\rm B}\) を表す複素数を求めよ。

点 \({\rm B}\) を表す複素数を \(z\) とすると、点 \({\rm B}(z)\) は、原点を中心に点 \({\rm A}(2+i)\) を \(+{\large \frac{\,\pi\,}{\,2\,}}\) または \(-{\large \frac{\,\pi\,}{\,2\,}}\) 回転させた点になる。
(ⅰ) \(+{\large \frac{\,\pi\,}{\,2\,}}\) 回転したとき、$$~~~~~~z$$$$~=\left(\cos{\frac{\,\pi \,}{\,2 \,}}+i\sin{\frac{\,\pi \,}{\,2 \,}}\right)(2+i)$$\(\sin{}~,~\cos{}\) を計算すると、単位円より、

よって、$$~=(0+i\times 1)(2+i)$$$$~=i(2+i)$$$$~=2i+i^2$$\(i^2=-1\) より、$$~=-1+2i$$
(ⅱ) \(-{\large \frac{\,\pi\,}{\,2\,}}\) 回転したとき、$$~~~~~~z$$$$~=\left\{ \cos\left(-{\frac{\,\pi \,}{\,2 \,}}\right)+i\sin\left(-{\frac{\,\pi \,}{\,2 \,}}\right)\right\}(2+i)$$\(\sin{}~,~\cos{}\) を計算すると、単位円より、

よって、$$~=\{0+i\times (-1)\}(2+i)$$$$~=-i(2+i)$$$$~=-2i-i^2$$\(i^2=-1\) より、$$~=1-2i$$したがって、点 \({\rm B}\) を表す複素数は、
 \(-1+2i\) または \(1-2i\)
また、この2つの解を合わせて、\(\pm1\mp2i\)(ただし、符号同順)となる。

 

今回のまとめ

複素数平面上の三角形の頂点を求める方法を解説しました。三角形の形状の条件より、点をどのように回転させればよいかを読み取ることがポイントです。

【問題一覧】数学Ⅲ|複素数平面
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