オンライン家庭教師生徒募集中!詳しくはこちらから!

3つの集合の要素の個数

スポンサーリンク
スポンサーリンク

3つの集合の要素の個数の求め方

Point:3つの集合の要素の個数\(n({\rm A} \cup {\rm B} \cup {\rm C})\) は次のベン図の斜線部分を表します。

まず \(n({\rm A})+n({\rm B})+n({\rm C})\) を考えると、次のように2回カウントしている部分と3回カウントしている部分が出てきます。

次にそれぞの共通部分を引くと、$$~n({\rm A})+n({\rm B})+n({\rm C})$$$$~~~~~~~-n({\rm A} \cap {\rm B})-n({\rm B} \cap {\rm C})-n({\rm A} \cap {\rm C})$$ベン図では、

よって、\(n({\rm A} \cap {\rm B} \cap {\rm C})\) の部分は3回引かれたことになり、カウントが0回になります。
これより \(n({\rm A} \cap {\rm B} \cap {\rm C})\) を1回加えると、ベン図は次のようになります。

よって、

$$~~~n({\rm A} \cup {\rm B} \cup {\rm C})$$$$=n({\rm A})+n({\rm B})+n({\rm C})$$$$~~~~-n({\rm A} \cap {\rm B})-n({\rm B} \cap {\rm C})-n({\rm A} \cap {\rm C})~$$$$~~~~~~+n({\rm A} \cap {\rm B} \cap {\rm C})$$

 

問題解説:3つの集合の要素の個数

問題1~100までの自然数のうち、2の倍数の集合を \(\rm A\)、3の倍数の集合を \(\rm B\) とするとき、5の倍数の集合を \(\rm C\) とするとき、次の値を求めよ。

まずはそれぞれの集合の要素の個数を求めておきましょう。
2の倍数の集合 \(\rm A\) は、$${\rm A}=\{~2\times 1~,~2\times 2~,~2\times 3~,~\cdots~,~2\times 50~\}$$これより、\(n({\rm A})=50\) となります。
 
3の倍数の集合 \(\rm B\) は、$${\rm B}=\{~3\times 1~,~3\times 2~,~3\times 3~,~\cdots~,~3\times 33~\}$$これより、\(n({\rm B})=33\) となります。
 
5の倍数の集合 \(\rm C\) は、$${\rm C}=\{~5\times 1~,~5\times 2~,~5\times 3~,~\cdots~,~5\times 20~\}$$これより、\(n({\rm C})=20\) となります。
 
また、それぞれの共通部分の要素の個数は、
\({\rm A} \cap {\rm B}\) は2の倍数かつ3の倍数であることより、6の倍数の集合となるので、$${\rm A} \cap {\rm B}=\{~6\times 1~,~6\times 2~,~\cdots~,~6\times 16~\}$$これより、\(n({\rm A} \cap {\rm B})=16\) となります。
 
\({\rm B} \cap {\rm C}\) は3の倍数かつ5の倍数であることより、15の倍数の集合となるので、$${\rm B} \cap {\rm C}=\{~15\times 1~,~15\times 2~,~\cdots~,~15\times 6~\}$$これより、\(n({\rm B} \cap {\rm C})=6\) となります。
 
\({\rm A} \cap {\rm C}\) は2の倍数かつ5の倍数であることより、10の倍数の集合となるので、$${\rm A} \cap {\rm C}=\{~10\times 1~,~10\times 2~,~\cdots~,~10\times 10~\}$$これより、\(n({\rm A} \cap {\rm C})=10\) となります。
 
さらに、\(n({\rm A} \cap {\rm B} \cap {\rm C})\) は2の倍数かつ3の倍数かつ5の倍数であることより、30の倍数の集合となるので、$${\rm A} \cap {\rm B} \cap {\rm C}=\{~30\times 1~,~30\times 2~,~30\times 3~\}$$これより、\(n({\rm A} \cap {\rm B} \cap {\rm C})=3\) となります。

 

問題解説(1)

問題1~100までの自然数のうち、2の倍数の集合を \(\rm A\)、3の倍数の集合を \(\rm B\) とするとき、5の倍数の集合を \(\rm C\) とするとき、次の値を求めよ。$${\small (1)}~n({\rm A} \cap {\rm C})$$

2の倍数かつ5の倍数は、10の倍数を表します。
よって、$${\rm A} \cap {\rm C}=\{~10\times 1~,~10\times 2~,~\cdots~,~10\times 10~\}$$答えは \(n({\rm A} \cap {\rm C})=10\) となります。

 

問題解説(2)

問題1~100までの自然数のうち、2の倍数の集合を \(\rm A\)、3の倍数の集合を \(\rm B\) とするとき、5の倍数の集合を \(\rm C\) とするとき、次の値を求めよ。$${\small (2)}~n({\rm B} \cup {\rm C})$$

3の倍数または5の倍数は、\(n({\rm B} \cup {\rm C})\) と表されてベン図は次のようになります。

よって、\(n({\rm B})\) と \(n({\rm C})\) を合わせたものから \(n({\rm B}\cap {\rm C})\) を1回引けばよいので、$$~~~n({\rm B} \cup {\rm C})=n({\rm B})+n({\rm C})-n({\rm B} \cap {\rm C})$$$$\hspace{50pt}=33+20-6$$$$\hspace{50pt}=47$$ 答えは \(n({\rm B} \cup {\rm C})=47\) となります。

 

問題解説(3)

問題1~100までの自然数のうち、2の倍数の集合を \(\rm A\)、3の倍数の集合を \(\rm B\) とするとき、5の倍数の集合を \(\rm C\) とするとき、次の値を求めよ。$${\small (3)}~n({\rm A} \cap {\rm B} \cap {\rm C})$$

2の倍数かつ3の倍数かつ5の倍数は30の倍数を表します。
よって、$${\rm A} \cap {\rm B} \cap {\rm C}=\{~30\times 1~,~30\times 2~,~30\times 3~\}$$答えは \(n({\rm A} \cap {\rm B} \cap {\rm C})=3\) となります。

 

問題解説(4)

問題1~100までの自然数のうち、2の倍数の集合を \(\rm A\)、3の倍数の集合を \(\rm B\) とするとき、5の倍数の集合を \(\rm C\) とするとき、次の値を求めよ。$${\small (4)}~n({\rm A} \cup {\rm B} \cup {\rm C})$$

2の倍数または3の倍数または5の倍数は、\(n({\rm A} \cup {\rm B} \cup {\rm C})\) と表されます。
よって、公式より、$$~~~~~~n({\rm A} \cup {\rm B} \cup {\rm C})$$$$~=n({\rm A})+n({\rm B})+n({\rm C})$$$$~~~~~~-n({\rm A} \cap {\rm B})-n({\rm B} \cap {\rm C})-n({\rm A} \cap {\rm C})$$$$~~~~~~~~~+n({\rm A} \cap {\rm B} \cap {\rm C})$$$$~=50+33+20-16-6-10+3$$$$~=74$$答えは \(n({\rm A} \cup {\rm B} \cup {\rm C})=74\) となります。

 

今回のまとめ

3の集合の和集合の要素の個数の求め方はその公式を丸暗記するのではなく、作り方を覚えておきましょう。

【問題一覧】数学A:場合の数と確率
このページは「高校数学A:場合の数と確率」の問題一覧ページとなります。解説の見たい単元名がわからない...