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等式を満たす整数の組

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等式を満たす整数の組の求め方

Point:等式を満たす整数の組解法の手順は、
① 与えられた式を
 (式1)(式2)=(定数)
の形に式変形します。
 
② (定数)の約数より、整数のかけ算で(定数)となる組合せを書き並べます。
例えば、\(5\) のときは、$$~~~1\times5=5$$$$~~~5\times1=5$$$$~~~(-1)\times(-5)=5$$$$~~~(-5)\times(-1)=5$$このとき、かけ算の順番も考えておきましょう。
 
③ 上の組合せのすべての場合で、整数の解の組を求めます。
例えば、\(1\times5=5\) のときは、
  (式1)=1、(式2)=5
これより、整数の解の組を求めます。
また、\(5\times1=5\) のときは、
  (式1)=5、(式2)=1
これより、整数の解の組を求めます。

 

問題解説:等式を満たす整数の組

問題解説(1)

問題次の等式を満たす整数の組 \((m~,~n)\) をすべて求めよ。$${\small (1)}~(m+1)(n-1)=3$$

\(m~,~n\) は整数より、
\(m+1~,~n-1\) も整数となります。
よって、整数の積が \(3\) となる組合せは、$$~~~1\times3=3~~\cdots{\large ①}$$$$~~~3\times1=3~~\cdots{\large ②}$$$$~~~(-1)\times(-3)=3~~\cdots{\large ③}$$$$~~~(-3)\times(-1)=3~~\cdots{\large ④}$$この4通りとなります。
 
よって、①より、$$~~~\biggl\{ \begin{eqnarray} m+1=1 \\ n-1=3 \end{eqnarray}$$すなわち$$~~~(m~,~n)=(0~,~4)$$となります。
 
②より、$$~~~\biggl\{ \begin{eqnarray} m+1=3 \\ n-1=1 \end{eqnarray}$$すなわち$$~~~(m~,~n)=(2~,~2)$$となります。
 
③より、$$~~~\biggl\{ \begin{eqnarray} m+1=-1 \\ n-1=-3 \end{eqnarray}$$すなわち$$~~~(m~,~n)=(-2~,~-2)$$となります。
 
④より、$$~~~\biggl\{ \begin{eqnarray} m+1=-3 \\ n-1=-1 \end{eqnarray}$$すなわち$$~~~(m~,~n)=(-4~,~0)$$となります。
 
したがって、答えは$$~~~(m~,~n)=(0~,~4)~,~(2~,~2)~,~$$$$\hspace{ 55 pt}(-2~,~-2)~,~(-4~,~0)$$となります。

 

問題解説(2)

問題次の等式を満たす整数の組 \((m~,~n)\) をすべて求めよ。$${\small (2)}~mn-2m+3n-10=0$$

与式の左辺を \(m\) についてまとめると、$$\hspace{ 10 pt}m(n-2)+3n-10=0$$\((n-2)\) がでてくるように、後半部分を工夫すると、$$\hspace{ 10 pt}m(n-2)+3n-6+6-10=0$$$$\hspace{ 10 pt}m(n-2)+3(n-2)-4=0$$\((n-2)\) でくくり、\(-4\) は移項すると、$$\hspace{ 10 pt}(m+3)(n-2)=4$$ここで、\(m~,~n\) は整数より、
\(m+3~,~n-2\) も整数となります。
よって、整数の積が \(4\) となる組合せは、$$~~~1\times4=4~~\cdots{\large ①}$$$$~~~2\times2=4~~\cdots{\large ②}$$$$~~~4\times1=4~~\cdots{\large ③}$$$$~~~(-1)\times(-4)=4~~\cdots{\large ④}$$$$~~~(-2)\times(-2)=4~~\cdots{\large ⑤}$$$$~~~(-4)\times(-1)=4~~\cdots{\large ⑥}$$この6通りとなります。
 
よって、①より、$$~~~\biggl\{ \begin{eqnarray} m+3=1 \\ n-2=4 \end{eqnarray}$$すなわち$$~~~(m~,~n)=(-2~,~6)$$となります。
 
②より、$$~~~\biggl\{ \begin{eqnarray} m+3=2 \\ n-2=2 \end{eqnarray}$$すなわち$$~~~(m~,~n)=(-1~,~4)$$となります。
 
③より、$$~~~\biggl\{ \begin{eqnarray} m+3=4 \\ n-2=1 \end{eqnarray}$$すなわち$$~~~(m~,~n)=(1~,~3)$$となります。
 
④より、$$~~~\biggl\{ \begin{eqnarray} m+3=-1 \\ n-2=-4 \end{eqnarray}$$すなわち$$~~~(m~,~n)=(-4~,~-2)$$となります。
 
⑤より、$$~~~\biggl\{ \begin{eqnarray} m+3=-2 \\ n-2=-2 \end{eqnarray}$$すなわち$$~~~(m~,~n)=(-5~,~0)$$となります。
 
⑥より、$$~~~\biggl\{ \begin{eqnarray} m+3=-4 \\ n-2=-1 \end{eqnarray}$$すなわち$$~~~(m~,~n)=(-7~,~1)$$となります。
 
したがって、答えは$$~~~(m~,~n)=(-2~,~6)~,~(-1~,~4)~,~$$$$\hspace{ 55 pt}(1~,~3)~,~(-4~,~-2)~,~$$$$\hspace{ 55 pt}(-5~,~0)~,~(-7~,~1)$$となります。

 

今回のまとめ

等式を満たす整数の組を求めるときは、整数の積となることを用いて組合せをすべて書き出しといていきましょう。

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