最大公約数と最小公倍数の関係式
ただし、\(m~,~n\) が互いに素な自然数となります。
また、\(a~,~b~,~{\rm G}~,~{\rm L}\) について、
が成り立ちます。
解法の手順は、
最大公約数 \({\rm G}\)、最小公倍数 \({\rm L}\) が与えられたとき、
① 2つの自然数を \(a~,~b\) とすると、最大公約数 \({\rm G}\) を用いて、次の式が成り立ちます。$$~~~\biggl\{ \begin{eqnarray} a={\rm G}m \\ b={\rm G}n~ \end{eqnarray}$$ただし、\(m~,~n\) が互いに素な自然数となります。
② 関係式 \(ab={\rm LG}\) に代入します。$$\hspace{ 43 pt}ab={\rm LG}$$$$\hspace{ 10 pt}{\rm G}m\times{\rm G}n={\rm LG}$$$$\hspace{ 38 pt}mn=\frac{{\rm L}}{{\rm G}}$$この式と \(m~,~n\) が互いに素な自然数である条件より、\(m~,~n\) の値を定めます。
③ 最大公約数 \({\rm G}\) をかけて、\(a~,~b\) の値を求めます。
問題解説:最大公約数と最小公倍数の関係式
最大公約数は ({\rm G}=6)、最小公倍数は ({\rm L}=420) で、求める2つの自然数を (a~,~b) とすると、$$~~~\biggl{ \begin{eqnarray} a=6m \ b=6n~ \end{eqnarray}$$ただし、(m~,~n) は互いに素な自然数となり、(m<n) とします。
ここで、関係式 (ab={\rm GL}) より、値を代入すると、$$\hspace{ 10 pt}6m\times6n=420\times6$$両辺を (6) で割ると、$$\hspace{ 10 pt}6mn=420$$さらに、両辺を (6) で割ると、$$\hspace{ 10 pt}mn=70$$ここで、(m~,~n) は互いに素な自然数で、(m<n) としてその組合せは、$$\hspace{ 10 pt}(m~,~n)=(1~,~70)~~\cdots{\large ①}$$$$\hspace{ 46 pt}=(2~,~35)~~\cdots{\large ②}$$$$\hspace{ 46 pt}=(5~,~14)~~\cdots{\large ③}$$$$\hspace{ 46 pt}=(7~,~10)~~\cdots{\large ④}$$
よって、①より、$$~~~(m~,~n)=(1~,~70)$$(a=6m~,~b=6n) より、$$~~~(a~,~b)=(6~,~420)$$
②より、$$~~~(m~,~n)=(2~,~35)$$(a=6m~,~b=6n) より、$$~~~(a~,~b)=(12~,~210)$$
③より、$$~~~(m~,~n)=(5~,~14)$$(a=6m~,~b=6n) より、$$~~~(a~,~b)=(30~,~84)$$
④より、$$~~~(m~,~n)=(7~,~10)$$(a=6m~,~b=6n) より、$$~~~(a~,~b)=(42~,~60)$$
したがって、答えは$$~~~(6~,~420)~,~(12~,~210)$$$$~~~(30~,~84)~,~(42~,~60)$$となります。
今回のまとめ
最大公約数と最小公倍数の関係式を用いた問題は、その関係式の立式とそれを用いた計算方法をしっかりと理解しておきましょう。