シグマ記号の計算
この式は、\(c\) が \(k\) に関係のない定数なので、すべての項が \(c\) となり、\(c\) が \(n\) 項あるので、和が \(nc\) となります。
また、\(c=1\) のとき、
(2) 一般項が \(a_n=n\) のとき、
(3) 一般項が \(a_n=n^2\) のとき、
(4) 一般項が \(a_n=n^3\) のとき、
(5) 一般項が \(a_n=r^n\) のとき、
この数列の和は初項 \(r\)、公比 \(r\)、項数 \(n\) の等比数列の和となります。
(6) \(a_n~,~b_n\) について、
(7) \(p\) は \(k\) に関係のない定数として、
この2つの性質を用いて、シグマの式を分解してそれぞれで公式を用いて計算しましょう。
問題解説:シグマ記号の計算
問題解説(1)
$$~~~~~~\sum_{k=1}^{20}(4k+3)$$$$~=4\sum_{k=1}^{20}k+\sum_{k=1}^{20}3$$それぞれ公式を用いると、$$~=4\cdot\frac{1}{2}\cdot20\cdot(20+1)+3\cdot20$$$$~=40\cdot21+60$$$$~=840+60$$$$~=900$$よって、答えは \(900\) となります。
問題解説(2)
$$~~~~~~\sum_{k=1}^{5}(k^3-k^2)$$$$~=\sum_{k=1}^{5}k^3-\sum_{k=1}^{5}k^2$$それぞれ公式を用いると、$$~=\left\{ \frac{1}{2}\cdot5\cdot(5+1) \right\}^2$$$$\hspace{50pt}-\frac{1}{6}\cdot5\cdot(5+1)(2\cdot5+1)$$$$~=\left(\frac{1}{2}\cdot5\cdot6\right)^2-\frac{1}{6}\cdot5\cdot6\cdot(10+1)$$$$~=15^2-5\cdot11$$$$~=225-55$$$$~=170$$よって、答えは \(170\) となります。
問題解説(3)
$$~~~~~~\sum_{k=1}^{10}2^k$$初項 \(2\)、公比 \(2\)、項数 \(10\) の等比数列の和となるので、$$~=\frac{2\cdot(2^{10}-1)}{2-1}$$$$~=2\cdot(1024-1)$$$$~=2\cdot1023$$$$~=2046$$よって、答えは \(2046\) となります。
問題解説(4)
$$~~~~~~\sum_{k=1}^{n} k(3k+1)$$$$~=\sum_{k=1}^{n} (3k^2+k)$$$$~=3\sum_{k=1}^{n} k^2+\sum_{k=1}^{n} k$$それぞれ公式を用いると、$$~=3\cdot\frac{1}{6}n(n+1)(2n+1)+\frac{1}{2}n(n+1)$$$$~=\frac{1}{2}n(n+1)(2n+1)+\frac{1}{2}n(n+1)$$共通因数をくくると、$$~=\frac{1}{2}n(n+1)\{(2n+1)+1\}$$$$~=\frac{1}{2}n(n+1)(2n+2)$$$$~=\frac{1}{2}n(n+1)\cdot2\cdot(n+1)$$$$~=n(n+1)^2$$よって、答えは \(n(n+1)^2\) となります。
問題解説(5)
$$~~~~~~\sum_{k=1}^{n} (2k^2-4k-3)$$$$~=2\sum_{k=1}^{n} k^2-4\sum_{k=1}^{n} k-\sum_{k=1}^{n} 3$$それぞれ公式を用いると、$$~=2\cdot\frac{1}{6}n(n+1)(2n+1)$$$$\hspace{50pt}-4\cdot\frac{1}{2}n(n+1)-3n$$$$~=\frac{1}{3}n(n+1)(2n+1)-2n(n+1)-3n$$$$~=\frac{1}{3}n(n+1)(2n+1)$$$$\hspace{50pt}-\frac{3}{3}\cdot2n(n+1)-\frac{3}{3}\cdot3n$$共通因数でくくると、$$~=\frac{1}{3}n\{ (n+1)(2n+1)-6(n+1)-9 \}$$括弧の中を一度展開して整理すると、$$~=\frac{1}{3}n(2n^2+3n+1-6n-6-9)$$$$~=\frac{1}{3}n(2n^2-3n-14)$$因数分解すると、$$~=\frac{1}{3}n(2n-7)(n+2)$$よって、答えは \({\Large \frac{1}{3}}n(2n-7)(n+2) \)となります。
今回のまとめ
シグマ記号の計算はその手順と性質・公式をしっかりと覚えておきましょう。また、途中の式変形で分数をくくる方法も押さえておきましょう。