- 数学Ⅰ|集合と論理「命題の真偽と反例」の基本例題解説ページです。
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問題|命題の真偽と反例
高校数学Ⅰ|集合と論理
解法のPoint
命題の真偽と反例
正しいか正しくないか決まる文や式を「命題」といい、このときの式を「条件」という。また、命題が正しいとき「真」、正しくないとき「偽」という。
■ \(p\) ならば \(q\) の真偽
すべての条件 \(p\) に対し、
条件 \(q\) も成立すれば真となる。
※ \(1\) つでも条件 \(p\) を満たさないものがあれば偽。
■ 命題と集合
条件 \(p~,~q\) をそれぞれ集合 \(P~,~Q\) とすると、
集合 \(P\) が集合 \(Q\) の部分集合であれば
\(p\) ならば \(q\) は真である。


■ 命題の偽と反例
集合 \(P\) に属していて、集合 \(Q\) に属していない要素があるとき、
命題 \(p\) ならば \(q\) は偽となり、
反例はこの要素の \(1\) つとなる。


■ 有理数・無理数の命題とその真偽
\(\small [\,1\,]\) 有理数は \(0\) のときも成り立つかを確認する。
\(\small [\,2\,]\) 無理数は同じ値や異符号の値のときにも成り立つかを確認する。
\(a=\sqrt{2}~,~b=\sqrt{2}\) や
\(a=\sqrt{2}~,~b=-\sqrt{2}\) のとき
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詳しい解説|命題の真偽と反例
命題「\(x\) を実数として、\(x^2=9\) ならば \(x=3\)」、「\(n\) を自然数として、\(n\) は素数 \(\Rightarrow\) \(n\) は奇数」、「ひし形は平行四辺形である」、「\(x\) を実数として、\(x \gt 3\) \(\Rightarrow\) \(x \gt 0\)」、「\(x\) を実数として、\(1 \lt x \lt 3\) \(\Rightarrow\) \(2{\small ~≦~}x{\small ~≦~}4\)」、「\(n\) を自然数として、\(n\) は \(6\) の倍数 \(\Rightarrow\) \(n\) は \(3\) の倍数」、「\(a~,~b\) を実数として、\(a~,~b\) がともに無理数なら \(a+b\) は無理数」、「\(a~,~b\) を実数として、\(a\) が有理数かつ \(b\) が無理数なら \(ab\) は無理数」、「\(a~,~b\) を実数として、\(a~,~b\) がともに無理数なら \(ab\) は無理数」の真偽を調べ方は?また、偽である場合でも反例のあげ方は?
高校数学Ⅰ|集合と論理
「\(x\) を実数として、\(x^2=9\) ならば \(x=3\)」
\(x^2=9\) より \(x=\pm 3\)
よって、\(x=-3\) のとき \(x=3\) とならないので偽となる
また、反例は \(x=-3\) である
「\(n\) を自然数として、\(n\) は素数 \(\Rightarrow\) \(n\) は奇数」
素数の集合を \(P\) 、奇数の集合を \(Q\) とすると、
\(P=\{\,2~,~3~,~5~,~7~,~\cdots\,\}\)
\(Q=\{\,1~,~3~,~5~,~7~,~\cdots\,\}\)


これより、\(P\) は \(Q\) の部分集合ではないので偽となる
また、反例は \(n=2\) のとき(偶数である)
「ひし形は平行四辺形である」
ひし形は \(4\) つの辺の長さがすべて等しい
これより、\(2\) 組の対辺が等しいので、平行四辺形の定義が成り立つ
したがって、「ひし形は平行四辺形である」は真となる
「\(x\) を実数として、\(x \gt 3\) \(\Rightarrow\) \(x \gt 0\)」
\(x \gt 3\) の集合を \(P\) 、\(x \gt 0\) の集合を \(Q\) とすると、


よって、\(P\) は \(Q\) の部分集合であるので、真となる
「\(x\) を実数として、\(1 \lt x \lt 3\) \(\Rightarrow\) \(2{\small ~≦~}x{\small ~≦~}4\)」
\(1 \lt x \lt 3\) の集合を \(P\) 、\(2{\small ~≦~}x{\small ~≦~}4\) の集合を \(Q\) とすると、


\(P\) は \(Q\) の部分集合ではないので、偽となる
また、反例は \(x=1.5\) などである
「\(n\) を自然数として、\(n\) は \(6\) の倍数 \(\Rightarrow\) \(n\) は \(3\) の倍数」
\(6\) の倍数の集合を \(P\) 、\(3\) の倍数の集合を \(Q\) とすると、
\(P=\{\,6~,~12~,~18~,~\cdots\,\}\)
\(Q=\{\,3~,~6~,~9~,~12~,~\cdots\,\}\)


これより、\(P\) は \(Q\) の部分集合であるので、真となる
「\(a~,~b\) を実数として、\(a~,~b\) がともに無理数なら \(a+b\) は無理数」
\(a=\sqrt{2}~,~b=-\sqrt{2}\) のとき、
\(\begin{eqnarray}~~~a+b&=&\sqrt{2}+(-\sqrt{2})\\[3pt]~~~&=&0\end{eqnarray}\)
これより、\(a+b\) が有理数となるので偽
反例は、\(a=\sqrt{2}~,~b=-\sqrt{2}\) など
「\(a~,~b\) を実数として、\(a\) が有理数かつ \(b\) が無理数なら \(ab\) は無理数」
\(a=0~,~b=\sqrt{2}\) のとき、
\(\begin{eqnarray}~~~ab&=&0 \cdot \sqrt{2}\\[3pt]~~~&=&0\end{eqnarray}\)
これより、\(ab\) が有理数となるので偽
反例は、\(a=0~,~b=\sqrt{2}\) など
「\(a~,~b\) を実数として、\(a~,~b\) がともに無理数なら \(ab\) は無理数」
\(a=\sqrt{2}~,~b=\sqrt{2}\) のとき、
\(\begin{eqnarray}~~~ab&=&\sqrt{2} \cdot \sqrt{2}\\[3pt]~~~&=&2\end{eqnarray}\)
これより、\(ab\) が有理数となるので偽
反例は、\(a=\sqrt{2}~,~b=\sqrt{2}\) など

