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三角比の相互関係の公式(鈍角)

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三角比の相互関係の公式(鈍角)

Point:三角比の相互関係の公式(鈍角)\(0^\circ < \theta <180^\circ\) のとき、次の公式が成り立ちます。

$$~{\small (1)}~\sin^2{\theta}+\cos^2{\theta}=1~$$$$~{\small (2)}~\tan{\theta}=\frac{\sin{\theta}}{\cos{\theta}}~$$$$~{\small (3)}~1+\tan^2{\theta}=\frac{1}{\cos^2{\theta}}~$$

 
・相互関係の公式の使い方
( ⅰ ) \(\sin{\theta}\) (または \(\cos{\theta}\) ) が与えられたとき
(1)の公式より、\(\cos{\theta}\) (または \(\sin{\theta}\) ) の値を求めます。
(2)の公式より、\(\tan{\theta}\) の値を求めます。
 
( ⅱ ) \(\tan{\theta}\) が与えられたとき
(3)の公式より、\(\cos{\theta}\) の値を求めます。
(2)の公式より、\(\sin{\theta}\) の値を求めます。
 
・三角比の符号

( ⅰ ) \(\theta\) が鋭角のとき、(\(0^\circ<\theta<90^\circ\))

$$\sin{\theta}>0~,~\cos{\theta}>0~,~\tan{\theta}>0$$

( ⅱ ) \(\theta\) が鈍角のとき、(\(90^\circ<\theta<180^\circ\))

$$\sin{\theta}>0~,~\cos{\theta}<0~,~\tan{\theta}<0$$

 

問題解説:三角比の相互関係の公式(鈍角)

問題解説(1)

問題次の問いに答えよ。
\({\small (1)}\) 次の条件のとき、\(\cos{\theta}\) \(~,~\) \(\tan{\theta}\) の値を求めよ。ただし、\(\theta\) を鈍角とする。$$~~~\sin{\theta}=\frac{\sqrt{2}}{3}$$

相互関係の公式(1)より、$$\hspace{ 10 pt}\sin^2{\theta}+\cos^2{\theta}=1$$移項すると、$$\hspace{ 10 pt}\cos^2{\theta}=1-\sin^2{\theta}$$\(\sin{\theta}\) の値を代入すると、$$\hspace{ 10 pt}\cos^2{\theta}=1-\left(\frac{\sqrt{2}}{3}\right)^2$$$$\hspace{ 37 pt}=1-\frac{2}{9}$$$$\hspace{ 37 pt}=\frac{9-2}{9}$$$$\hspace{ 37 pt}=\frac{7}{9}$$ここで、\(\theta\) が鈍角であることより、\(\cos{\theta}<0\) となるので、$$\hspace{ 10 pt}\cos{\theta}=-\sqrt{\frac{7}{9}}$$$$\hspace{ 33 pt}=-\frac{\sqrt{7}}{3}$$
また、相互関係の公式(2)より、$$~~~\tan{\theta}=\frac{\sin{\theta}}{\cos{\theta}}$$\(\sin{\theta}~,~\cos{\theta}\) の値を代入すると、$$\hspace{ 10 pt}\tan{\theta}=\frac{{\large \frac{\sqrt{2}}{3}}}{-{\large \frac{\sqrt{7}}{3}}}$$分母分子に \(3\) をかけると、$$\hspace{ 33 pt}=\frac{{\large \frac{\sqrt{2}}{3}}\times 3}{-{\large \frac{\sqrt{7}}{3}}\times 3}$$$$\hspace{ 33 pt}=-\frac{\sqrt{2}}{\sqrt{7}}$$分母分子に \(\sqrt{7}\) をかけると、$$\hspace{ 33 pt}=-\frac{\sqrt{2}\times\sqrt{7}}{\sqrt{7}\times\sqrt{7}}$$$$\hspace{ 33 pt}=-\frac{\sqrt{14}}{7}$$
よって、答えは、$$~~~\cos{\theta}=-\frac{\sqrt{7}}{3}~,~\tan{\theta}=-\frac{\sqrt{14}}{7}$$となります。

 

問題解説(2)

問題次の問いに答えよ。
\({\small (2)}\) 次の条件のとき、\(\sin{\theta}\) \(~,~\) \(\cos{\theta}\) の値を求めよ。ただし、\(0^\circ<\theta<180^\circ\) とする。$$~~~\tan{\theta}=-\frac{3}{4}$$

相互関係の公式(3)より、$$~~~1+\tan^2{\theta}=\frac{1}{\cos^2{\theta}}$$両辺を入れ替えると、$$\hspace{ 10 pt}\frac{1}{\cos^2{\theta}}=1+\tan^2{\theta}$$両辺の逆数とると、$$\hspace{ 10 pt}\cos^2{\theta}=\frac{1}{1+\tan^2{\theta}}$$ここで、\(\tan{\theta}\) の値を代入すると、$$\hspace{ 10 pt}\cos^2{\theta}=\frac{1}{1+\left(-{\large \frac{3}{4}}\right)^2}$$$$\hspace{ 37 pt}=\frac{1}{1+{\large \frac{9}{16}}}$$分母分子に \(16\) をかけると、$$\hspace{ 37 pt}=\frac{1\times 16}{\left(1+{\large \frac{9}{16}}\right)\times16}$$$$\hspace{ 37 pt}=\frac{16}{16+9}$$$$\hspace{ 37 pt}=\frac{16}{25}$$ここで、\(0^\circ<\theta<180^\circ\) で \(\tan{\theta}<0\) であるので、\(\theta\) は第2象限の角となります。
よって、\(\cos{\theta}<0\) となるので、$$\hspace{ 10 pt}\cos{\theta}=-\sqrt{\frac{16}{25}}$$$$\hspace{ 33 pt}=-\frac{\sqrt{16}}{\sqrt{25}}$$$$\hspace{ 33 pt}=-\frac{4}{5}$$
また、相互関係の公式(2)より、$$\hspace{ 10 pt}\tan{\theta}=\frac{\sin{\theta}}{\cos{\theta}}$$両辺を入れ替えると、$$\hspace{ 10 pt}\frac{\sin{\theta}}{\cos{\theta}}=\tan{\theta}$$両辺に \(\cos{\theta}\) をかけると、$$\hspace{ 10 pt}\sin{\theta}=\tan{\theta}\cdot\cos{\theta}$$ここで、\(\tan{\theta}~,~\cos{\theta}\) の値を代入すると、$$\hspace{ 10 pt}\sin{\theta}=\left(-\frac{3}{4}\right)\times\left(-\frac{4}{5}\right)$$$$\hspace{ 31 pt}=\frac{3}{5}$$
よって、答えは$$~~~\sin{\theta}=\frac{3}{5}~,~\cos{\theta}=-\frac{4}{5}$$となります。

 

今回のまとめ

三角比の相互関係の公式は使い方まで合わせて覚えておきましょう。また、角が鈍角のときは三角比の値の符号に注意して解きましょう。

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