単位円と三角関数の値
原点と点 \(P\) を結んだ直線の傾きが \(\tan{\theta}\) となります。
・ \({\Large \frac{\pi}{6}}\) の倍数の角
与えられた角を \({\Large \frac{\pi}{6}}\) の何個分かを考えて、単位円上の位置を確認します。
・ \({\Large \frac{\pi}{4}}\) の倍数の角
与えられた角を \({\Large \frac{\pi}{4}}\) の何個分かを考えて、単位円上の位置を確認します。
これらの2つの表の使い方は、
例えば、\({\Large \frac{4}{3}}\pi\) のとき、
\({\Large \frac{4}{3}}\pi={\Large \frac{8}{6}}\pi\) より \({\Large \frac{\pi}{6}}\) が8個分と考えて、単位円上の位置は次のようになります。
この表より、\(\sin{\theta}\) は \(y\) 座標の値より、$$~~~\sin{\frac{4}{3}\pi}=-\frac{\sqrt{3}}{2}$$\(\cos{\theta}\) は \(x\) 座標の値より、$$~~~\cos{\frac{4}{3}\pi}=-\frac{1}{2}$$\(\tan{\theta}\) はこの原点と結んだ直線の傾きより、$$~~~\tan{\frac{4}{3}\pi}=\sqrt{3}$$となります。
それぞれの値については、練習を繰り返して覚えていきましょう。上下左右の対称性を利用すれば覚える量は少なくて済みます。
問題解説:三角関数の値(単位円)
問題解説(1)
\({\Large \frac{5}{6}}\pi\) は \({\Large \frac{\pi}{6}}\) が5個分と考えて、単位円上の位置は次のようになります。
よって、答えは、$$~~~\sin{\frac{5}{6}\pi}=\frac{1}{2}$$$$~~~\cos{\frac{5}{6}\pi}=-\frac{\sqrt{3}}{2}$$$$~~~\tan{\frac{5}{6}\pi}=-\frac{1}{\sqrt{3}}$$となります。
問題解説(2)
\({\Large \frac{5}{3}}\pi={\Large \frac{10}{6}}\pi\) より \({\Large \frac{\pi}{6}}\) が10個分と考えて、単位円上の位置は次のようになります。
よって、答えは、$$~~~\sin{\frac{5}{3}\pi}=-\frac{\sqrt{3}}{2}$$$$~~~\cos{\frac{5}{3}\pi}=\frac{1}{2}$$$$~~~\tan{\frac{5}{3}\pi}=-\sqrt{3}$$となります。
問題解説(3)
\({\Large \frac{5}{4}}\pi\) は \({\Large \frac{\pi}{4}}\) が5個分と考えて、単位円上の位置は次のようになります。
よって、答えは、$$~~~\sin{\frac{5}{4}\pi}=-\frac{1}{\sqrt{2}}$$$$~~~\cos{\frac{5}{4}\pi}=-\frac{1}{\sqrt{2}}$$$$~~~\tan{\frac{5}{4}\pi}=1$$となります。
問題解説(4)
\({\Large \frac{3}{2}}\pi\) は単位円上で次のような位置になります。
よって、答えは、$$~~~\sin{\frac{3}{2}\pi}=-1$$$$~~~\cos{\frac{3}{2}\pi}=0$$また、\(\tan{{\Large \frac{3}{2}}\pi}\) の解はなしとなります。
問題解説(5)
単位円一周とさらに \({\Large \frac{\pi}{6}}\) が1個分と考えると、単位円上の位置は次のようになります。
よって、答えは、$$~~~\sin{\frac{13}{6}\pi}=\frac{1}{2}$$$$~~~\cos{\frac{13}{6}\pi}=\frac{\sqrt{3}}{2}$$$$~~~\tan{\frac{13}{6}\pi}=\frac{1}{\sqrt{3}}$$となります。
問題解説(6)
\(-{\Large \frac{4}{3}}\pi=-{\Large \frac{8}{6}}\pi\) となるので、\({\Large \frac{\pi}{6}}\) が逆向きで8個分と考えると、単位円上の位置は次のようになります。
よって、答えは、$$~~~\sin{\left(-\frac{4}{3}\pi\right)}=\frac{\sqrt{3}}{2}$$$$~~~\cos{\left(-\frac{4}{3}\pi\right)}=-\frac{1}{2}$$$$~~~\tan{\left(-\frac{4}{3}\pi\right)}=-\sqrt{3}$$となります。
今回のまとめ
弧度法の角の三角関数の値は、単位円を用いて求めましょう。また、負の数の角や \(2\pi\) を超える角の三角関数の値も求められるようになりましょう。
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