指数不等式の解法
① 両辺とも、同じ底の累乗の形に式変形します。
② 指数部分のみを比較して解を求めます。
このとき、底の値の範囲に注意して、不等式の向きを確認しましょう。
\({\small (1)}\) \(a>1\) のとき、
不等号の向きはそのままです。
\({\small (2)}\) \(0<a<1\) のとき、
不等号の向きが逆になります。
問題解説:指数不等式
問題解説(1)
$$\hspace{ 10 pt}9^x>81$$\(9=3^2~,~81=3^4\) より、$$\hspace{ 10 pt}(3^2)^x>3^4$$$$\hspace{ 18 pt}3^{2x}>3^4$$ここで、底が \(1<3\) より、指数を比較しても不等号の向きはそのままです。
よって、$$\hspace{ 10 pt}2x>4$$両辺を \(2\) で割ると、$$\hspace{ 10 pt}x>2$$
よって、答えは$$~~~x>2$$となります。
問題解説(2)
$$\hspace{ 10 pt}0.3^x≧0.09$$\(0.09=0.3^2\) より、$$\hspace{ 10 pt}0.3^x≧0.3^2$$ここで、底が \(0<0.3<1\) より、指数を比較すると不等号の向きが逆になるので、$$\hspace{ 10 pt}x≦2$$
よって、答えは$$~~~x≦2$$となります。
問題解説(3)
$$\hspace{ 10 pt}1≦2^{5-2x}≦64$$\(1=2^0~,~64=2^6\) より、$$\hspace{ 10 pt}2^0≦2^{5-2x}≦2^6$$ここで、底が \(1<2\) より、指数を比較しても不等号の向きはそのままです。
よって、$$\hspace{ 10 pt}0≦5-2x≦6$$それぞれの辺を \(-5\) すると、$$\hspace{ 10 pt}0-5≦5-2x-5≦6-5$$$$\hspace{ 20 pt}-5≦-2x≦1$$それぞれの辺を \(-2\) で割ると不等号の向きが逆になるので、$$\hspace{ 10 pt}\frac{5}{2}≧x≧-\frac{1}{2}$$
よって、答えは$$~~~-\frac{1}{2}≦x≦\frac{5}{2}$$となります。
問題解説(4)
$$\hspace{ 10 pt} \left( \frac{1}{3} \right)^{x-1}>27$$\({\large \frac{1}{3}}=3^{-1}~,~27=3^3\) より、$$\hspace{ 10 pt}(3^{-1})^{x-1}>3^3$$$$\hspace{ 20 pt}3^{-x+1}>3^3$$ここで、底が \(1<3\) より、指数を比較しても不等号の向きはそのままです。よって、$$\hspace{ 10 pt}-x+1>3$$移項すると、$$\hspace{ 10 pt}-x>3-1$$$$\hspace{ 10 pt}-x>2$$両辺に \(-1\) をかけると、不等号の向きが逆になるので、$$\hspace{ 10 pt}x<-2$$
よって、答えは$$~~~x<-2$$となります。
今回のまとめ
対数不等式では、指数の部分のみを比較するときに底の値が \(0<a<1\) のとき不等号の向きが逆になる点に注意しましょう。