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対数不等式

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対数不等式の解法

Point:対数不等式解法の手順は、
真数条件より、\(x\) の値の範囲を求めます。
このとき、対数が複数あるときはそれぞれの真数条件より、共通範囲を求めます。
② 両辺をともに同じ底の対数で表し、和や差があるときは1つ対数で表します。
③ 両辺の真数部分のみを比較します。このとき、底の値に注意して不等号の向きを決めましょう。
 (1) 底が \(a>1\) のとき、

$$\log_{a}M<\log_{a}N~\Leftrightarrow~M<N$$

 (2) 底が \(0<a<1\) のとき、

$$\log_{a}M<\log_{a}N~\Leftrightarrow~M>N$$

④ 上の式を解いた \(x\) の範囲と真数条件を合わせて答えを求めます。

 

問題解説:対数不等式

問題解説(1)

問題次の不等式の解を求めよ。$${\small (1)}~\log_{\large \frac{1}{2}}(x-2)≧1$$

真数条件より、$$\hspace{ 10 pt}x-2>0$$移項すると、$$\hspace{ 10 pt}x>2~~~\cdots{\large ①}$$
次に、与えられた式より、$$\hspace{ 10 pt}\log_{\large \frac{1}{2}}(x-2)≧1$$右辺を底が同じ対数で表すと、$$\hspace{ 10 pt}\log_{\large \frac{1}{2}}(x-2)≧\log_{\large \frac{1}{2}}\frac{1}{2}$$ここで、底が \(0<{\large \frac{1}{2}}<1\) より、真数部分のみを比較すると不等号の向きが逆になるので、$$\hspace{ 10 pt}x-2≦\frac{1}{2}$$移項すると、$$\hspace{ 10 pt}x≦\frac{1}{2}+2$$$$\hspace{ 10 pt}x≦\frac{5}{2}$$これと①を数直線上に表すと、

よって、答えは$$~~~2<x≦\frac{5}{2}$$となります。

 

問題解説(2)

問題次の不等式の解を求めよ。 $${\small (2)}~\log_{3}(x-3)+\log_{3}(x-5)≦1$$

真数条件より、$$\hspace{ 10 pt}x-3>0$$移項すると、$$\hspace{ 10 pt}x>3$$
また、$$\hspace{ 10 pt}x-5>0$$移項すると、$$\hspace{ 10 pt}x>5$$
これらを数直線上に表すと、

よって、$$~~~x>5~~~\cdots{\large ①}$$となります。
次に、与えられた式より、$$\hspace{ 10 pt}\log_{3}(x-3)+\log_{3}(x-5)≦1$$対数のたし算は真数のかけ算であるので、$$\hspace{ 10 pt}\log_{3}(x-3)(x-5)≦1$$右辺を底が同じ対数で表すと、$$\hspace{ 10 pt}\log_{3}(x-3)(x-5)≦\log_{3}3$$底が \(1<3\) より、真数部分のみを比較すると、不等号の向きはそのままであるので、$$\hspace{ 10 pt}(x-3)(x-5)≦3$$左辺を展開して移項すると、$$\hspace{ 27 pt}x^2-8x+15≦3$$$$\hspace{ 10 pt}x^2-8x+15-3≦0$$$$\hspace{ 27 pt}x^2-8x+12≦0$$左辺を因数分解すると、$$\hspace{ 10 pt}(x-2)(x-6)≦0$$よって、左辺を \(y\) としたグラフは次のようになります。

グラフより、解は$$\hspace{ 10 pt}2≦x≦6$$
ここで、真数条件の①と合わせて数直線上に表すと、

よって、答えは$$~~~5<x≦6$$となります。

 

今回のまとめ

対数不等式の問題は、真数部分を比較するときに底の値に注意しましょう。また、真数条件と合わせて答えを求めることを忘れないように!

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