3次方程式の解の個数の求め方
よって、この3次関数のグラフを増減表を用いて描きましょう。
問題解説:3次方程式の解の個数①
問題解説(1)
左辺を \(y=\) とすると、$$\hspace{ 10 pt}y=x^3-\frac{1}{2}x^2-2x+1$$\(y\) を \(x\) で微分すると、$$\hspace{ 10 pt}y’=3x^2-x-2$$たすき掛けの表より、因数分解すると、
$$\hspace{ 21 pt}=(x-1)(3x+2)$$ここで、\(y’=0\) となるのは、$$\hspace{ 30 pt}x=-\frac{2}{3}~,~1$$これより、\(y’\) のグラフは次のようになります。
また、\(x=1\) のとき \(y\) 座標は、$$\hspace{ 10 pt}y=1^3-\frac{1}{2}\cdot1^2-2\cdot1+1$$$$\hspace{ 18 pt}=1-\frac{1}{2}-2+1$$$$\hspace{ 18 pt}=-\frac{1}{2}$$
\(x=-{\large \frac{2}{3}}\) のとき \(y\) 座標は、$$\hspace{ 10 pt}y=\left(-\frac{2}{3}\right)^3-\frac{1}{2}\left(-\frac{2}{3}\right)^2-2\left(-\frac{2}{3}\right)+1$$$$\hspace{ 18 pt}=-\frac{8}{27}-\frac{2}{9}+\frac{4}{3}+1$$$$\hspace{ 18 pt}=\frac{-8-6+36+27}{27}$$$$\hspace{ 18 pt}=\frac{49}{27}$$
よって、\(y\) の増減表は次のようになります。
\(x\) | \(\cdots\) | \(-\frac{2}{3}\) | \(\cdots\) | \(1\) | \(\cdots\) |
\(y’\) | \(+\) | \(0\) | \(-\) | \(0\) | \(+\) |
\(y\) | ↗︎ | \(\frac{49}{27}\) | ↘︎ | \(-\frac{1}{2}\) | ↗︎ |
よって、増減表よりグラフは、
グラフは \(x\) 軸と共有点を3つもつので、与えられた方程式は3つの実数解をもちます。
問題解説(2)
左辺を \(y=\) とすると、$$\hspace{ 10 pt}y=-x^3+6x^2-12x+6$$\(y\) を \(x\) で微分すると、$$\hspace{ 10 pt}y’=-3x^2+12x-12$$右辺を因数分解すると、$$\hspace{ 21 pt}=-3(x^2-4x-4)$$$$\hspace{ 21 pt}=-3(x-2)^2$$ここで、\(y’=0\) となるのは$$\hspace{ 30 pt}x=2$$これより、\(y’\) のグラフは次のようになります。
また、\(x=2\) のとき \(y\) 座標は、$$\hspace{ 10 pt}y=-2^3+6\cdot2^2-12\cdot2+6$$$$\hspace{ 18 pt}=-8+24-24+6$$$$\hspace{ 18 pt}=-2$$
よって、\(y\) の増減表は次のようになります。
\(x\) | \(\cdots\) | \(2\) | \(\cdots\) |
\(y’\) | \(-\) | \(0\) | \(-\) |
\(y\) | ↘︎ | \(-2\) | ↘︎ |
よって、増減表よりグラフは、
グラフは \(x\) 軸と共有点を1つもつので、与えられた方程式は1つの実数解をもちます。
今回のまとめ
3次方程式の解の個数は、3次関数としてグラフ描いて \(x\) 軸との共有点の個数を調べる解法を覚えておきましょう。