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平行移動後の2次曲線

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平行移動後の2次曲線の解法

Point:平行移動後の2次曲線2次曲線( \(xy\) の項がない )$$~~~ax2+by^2+cx+dy+e=0$$この方程式は、\(x~,~y\) のそれぞれについて平方完成すると、
 
(1) 放物線
\(y^2=4px\) を \(x\) 軸方向に \(s\) 、\(y\) 軸方向に \(t\) 平行移動した放物線

$$(y-t)^2=4p(x-s)$$

または、\(x^2=4py\) を \(x\) 軸方向に \(s\) 、\(y\) 軸方向に \(t\) 平行移動した放物線

$$(x-s)^2=4p(y-t)$$

 
(2) 楕円
\({\large \frac{\,x^2\,}{\,a^2\,}}+{\large \frac{\,y^2\,}{\,b^2\,}}=1\) を \(x\) 軸方向に \(s\) 、\(y\) 軸方向に \(t\) 平行移動した楕円

$$\frac{\,(x-s)^2 \,}{\,a^2 \,}+\frac{\, (y-t)^2\,}{\,b^2 \,}=1$$

 
(3) 双曲線
\({\large \frac{\,x^2\,}{\,a^2\,}}-{\large \frac{\,y^2\,}{\,b^2\,}}=1\) を \(x\) 軸方向に \(s\) 、\(y\) 軸方向に \(t\) 平行移動した双曲線

$$\frac{\,(x-s)^2 \,}{\,a^2 \,}-\frac{\, (y-t)^2\,}{\,b^2 \,}=1$$

または、\({\large \frac{\,x^2\,}{\,a^2\,}}-{\large \frac{\,y^2\,}{\,b^2\,}}=-1\) を \(x\) 軸方向に \(s\) 、\(y\) 軸方向に \(t\) 平行移動した双曲線

$$\frac{\,(x-s)^2 \,}{\,a^2 \,}-\frac{\, (y-t)^2\,}{\,b^2 \,}=-1$$

 
■ 焦点の移動
焦点は平行移動前の曲線の焦点を求めて、それを \(x\) 座標を \(+s\) 、\(y\) 座標を \(+t\) した点となる。

 

問題解説:平行移動後の2次曲線

問題解説(1)

問題次の方程式はどのような図形を表すか答えよ。また、焦点を求めよ。$${\small (1)}~y^2+4x-2y+13=0$$

\(x~,~y\) について整理すると、$$~~~(y^2-2y)+4x+13=0$$\(y\) について平方完成すると、$$~~~(y-1)^2-1+4x+13=0$$移項すると、$$~~~(y-1)^2=-4x-12$$$$~~~(y-1)^2=-4(x+3)$$よって、放物線 \(y^2=-4x\) を \(x\) 軸方向に \(-3\) 、\(y\) 軸方向に \(1\) 平行移動したものになる。
 
また、もとの放物線の焦点は、\(y^2=4\cdot(-1)\cdot x\) より、$$~~~(-1~,~0)$$平行移動後の焦点は、そのまま \(x\) 軸方向に \(-3\) 、\(y\) 軸方向に \(1\) 移動すると考えて、$$~~~(-1-3~,~0+1)=(-4~,~1)$$
したがって、\(y^2=-4x\) を \(x\) 軸方向に \(-3\) 、\(y\) 軸方向に \(1\) 平行移動した放物線となり、焦点は、\((-4~,~1)\) となる。

 

問題解説(2)

問題次の方程式はどのような図形を表すか答えよ。また、焦点を求めよ。$${\small (2)}~5x^2+3y^2+10x+12y+2=0$$

\(x~,~y\) について整理すると、$$~~~5(x^2+2x)+3(y^2+4y)+2=0$$\(x~,~y\) それぞれについて平方完成すると、$$~~~5\{(x+1)^2-1\}+3\{(y+2)^2-4\}+2=0$$$$\hspace{19pt} 5(x+1)^2+3(y+2)^2-5-12+2=0$$計算し、移項すると、$$~~~5(x+1)^2+3(y+2)^2=15$$両辺を \(\div15\) すると、$$~~~\frac{\,5(x+1)^2 \,}{\,15 \,}+\frac{\,3(y+2)^2 \,}{\,15 \,}=\frac{\,15 \,}{\,15 \,}$$$$~~~~~~~\frac{\,(x+1)^2 \,}{\,3 \,}+\frac{\,(y+2)^2 \,}{\,5 \,}=1$$よって、楕円 \({\large \frac{\,x^2\,}{\,3\,}}+{\large \frac{\,y^2\,}{\,5\,}}=1\) を \(x\) 軸方向に \(-1\) 、\(y\) 軸方向に \(-2\) 平行移動したものになる。
 
また、もとの楕円の焦点は、\(a^2=3~,~b^2=5\) より、$$~~~c=\sqrt{5-3}=\sqrt{2}$$よって、もとの焦点は$$~~~\left(0~,~\sqrt{2}\right)~,~\left(0~,~-\sqrt{2}\right)$$平行移動後の焦点は、そのまま \(x\) 軸方向に \(-1\) 、\(y\) 軸方向に \(-2\) 移動すると考えて、$$~~~\left(0-1~,~\sqrt{2}-2\right)=\left(-1~,~\sqrt{2}-2\right)$$$$~~~\left(0-1~,~-\sqrt{2}-2\right)=\left(-1~,~-\sqrt{2}-2\right)$$
したがって、\({\large \frac{\,x^2\,}{\,3\,}}+{\large \frac{\,y^2\,}{\,5\,}}=1\) を \(x\) 軸方向に \(-1\) 、\(y\) 軸方向に \(-2\) 平行移動した楕円となり、焦点は \(\left(-1~,~\sqrt{2}-2\right)\)\(~,~\)\(\left(-1~,~-\sqrt{2}-2\right)\) となる。

 



問題解説(3)

問題次の方程式はどのような図形を表すか答えよ。また、焦点を求めよ。$${\small (3)}~3x^2-y^2-12x-2y+14=0$$

\(x~,~y\) について整理すると、$$~~~3(x^2-4x)-(y^2+2y)+14=0$$\(x~,~y\) それぞれについて平方完成すると、$$~~~3\{(x-2)^2-4\}-\{(y+1)^2-1\}+14=0$$$$\hspace{19pt} 3(x-2)^2-(y+1)^2-12+1+14=0$$計算し、移項すると、$$~~~3(x-2)^2-(y+1)^2=-3$$両辺を \(\div 3\) すると、$$~~~\frac{\,3(x-2)^2 \,}{\,3 \,}-\frac{\,(y+1)^2 \,}{\,3 \,}=-\frac{\,3 \,}{\,3 \,}$$$$~~~~~~~\,(x-2)^2-\frac{\,(y+1)^2 \,}{\,3 \,}=-1$$よって、双曲線 \(x^2-{\large \frac{\,y^2\,}{\,3\,}}=-1\) を \(x\) 軸方向に \(2\) 、\(y\) 軸方向に \(-1\) 平行移動したものになる。
 
また、もとの双曲線の焦点は、\(a^2=1~,~b^2=3\) より、$$~~~c=\sqrt{1+3}=\sqrt{4}=2$$よって、もとの焦点は$$~~~(0~,~2)~,~(0~,~-2)$$平行移動後の焦点は、そのまま \(x\) 軸方向に \(2\) 、\(y\) 軸方向に \(-1\) 移動すると考えて、$$~~~(0+2~,~2-1)=(2~,~1)$$$$~~~(0+2~,~-2-1)=(2~,~-3)$$
したがって、\(x^2-{\large \frac{\,y^2\,}{\,3\,}}=-1\) を \(x\) 軸方向に \(2\) 、\(y\) 軸方向に \(-1\) 平行移動した双曲線となり、焦点は \((2~,~1)\)\(~,~\)\((2~,~-3)\) となる。

 

今回のまとめ

\(x~,~y\) をそれぞれ平方完成することで、与えられた方程式がどのように平行移動した曲線かを求めることができるようになりましょう。また、焦点はもとの曲線の焦点を求めて、移動したと考えるのがポイントです。

【問題一覧】数学Ⅲ|2次曲線
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