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2次曲線と直線の共有点の個数

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2次曲線と直線の共有点の個数の解法

Point:2次曲線と直線の共有点の個数2次曲線 \(f(x~,~y)=0\) と直線 \(ax+by+c=0\) について、
\(f(x~,~y)=0\) と直線 \(ax+by+c=0\) を連立して、1文字消去した方程式が2次方程式となるとき、この2次方程式の判別式を \({\rm D}\) とすると、
(1) \({\rm D}\gt0\) のとき
\(~~~\Leftrightarrow~\) 共有点2つ(2点で交わる)
(2) \({\rm D}=0\) のとき
\(~~~\Leftrightarrow~\) 共有点1つ(接する)
(3) \({\rm D}\lt0\) のとき
\(~~~\Leftrightarrow~\) 共有点をもたない
これより、それぞれの場合での定数 \(k\) の範囲を求める。

 

問題解説:2次曲線と直線の共有点の個数

問題解説(1)

問題次の2次曲線と直線の共有点の個数を答えよ。$${\small (1)}~9x^2-y^2=9~,~y=kx$$

\(y=kx\) を \(9x^2-y^2=9\) に代入すると、$$~~~9x^2-(kx)^2=9$$$$~~~\,9x^2-k^2x^2=9$$\(x^2\) でくくると、$$~~~(9-k^2)x^2=9~~~\cdots~{\large ①}$$この方程式が2次方程式となる条件を考え、\(x^2\) の係数で場合分けすると、
(ⅰ) \(9-k^2\gt0\) のとき、
すなわち、$$~~~k^2-9\lt0$$左辺を因数分解すると、$$~~~(k+3)(k-3)\lt0$$よって、\(-3\lt k\lt3\) のとき、①は、$$~~~x=\pm\sqrt{\frac{\,9 \,}{\,9-k^2 \,}}$$とできるので、異なる2つの実数解をもつ。
よって、共有点が2個となる。
 
(ⅱ) \(9-k^2=0\) のとき、
すなわち、$$~~~9-k^2=0$$\(-1\) をかけて因数分解すると、$$~~~(k+3)(k-3)=0$$よって、\(k=\pm3\) のとき、①は、$$~~~0\cdot x^2=9$$となり、これを満たす解 \(x\) は存在しない。
よって、共有点なし。
 
(ⅲ) \(9-k^2\lt0\) のとき、
すなわち$$~~~k^2-9\gt0$$左辺を因数分解すると、$$~~~(k+3)(k-3)\gt0$$よって、\(k\lt-3~,~3\lt k\) のとき、$$~~~x^2=\frac{\,9 \,}{\,9-k^2 \,}\lt 0$$となり虚数解をもつので、実数解をもたない。
よって、共有点なし。
 
したがって、(ⅰ)〜(ⅲ)より、
\(-3\lt k \lt 3\) のとき、共有点2個
\(k≦ -3~,~3≦ k\) のとき、共有点なし
となる。

 



問題解説(2)

問題次の2次曲線と直線の共有点の個数を答えよ。$${\small (2)}~2x^2+3y^2=6~,~y=x+k$$

\(y=x+k\) を \(2x^2+3y^2=6\) に代入すると、$$~~~2x^2+3(x+k)^2=6$$展開して、移項すると、$$~~~~~~~~~2x^2+3(x^2+2kx+k^2)=6$$$$~~~2x^2+3x^2+6kx+3k^2-6=0$$$$\hspace{31pt} 5x^2+6kx+3k^3-6=0$$この2次方程式の判別式を \({\rm D}\) とすると、$$~~~{\rm D}=(6k)^2-4\cdot5\cdot(3k^2-6)$$$$~~~~~\,=36k^2-60k^2+120$$$$~~~~~\,=-24k^2+120$$$$~~~~~\,=-24(k^2-5)$$因数分解すると、$$~~~~~\,=-24\left(k+\sqrt{5}\right)\left(k-\sqrt{5}\right)~~~\cdots~{\large ①}$$ 
(ⅰ) \({\rm D}\gt0\) のとき、すなわち①より、$$~~~-24\left(k+\sqrt{5}\right)\left(k-\sqrt{5}\right)\gt0$$両辺を \(\times(-1)\) すると、$$~~~24\left(k+\sqrt{5}\right)\left(k-\sqrt{5}\right)\lt0$$よって、\(-\sqrt{5}\lt k \lt\sqrt{5}\) のとき、共有点2個。
 
(ⅱ) \({\rm D}=0\) のとき、すなわち①より、$$~~~-24\left(k+\sqrt{5}\right)\left(k-\sqrt{5}\right)=0$$よって、\(k=\pm\sqrt{5}\) のとき、共有点1個。
 
(ⅲ) \({\rm D}\lt0\) のとき、すなわち①より、$$~~~-24\left(k+\sqrt{5}\right)\left(k-\sqrt{5}\right)\lt0$$両辺を \(\times(-1)\) すると、$$~~~24\left(k+\sqrt{5}\right)\left(k-\sqrt{5}\right)\gt0$$よって、\(k\lt-\sqrt{5}~,~ \sqrt{5}\lt k\) のとき、共有点なし。
 
したがって、
\(-\sqrt{5}\lt k \lt\sqrt{5}\) のとき、共有点2個
\(k=\pm\sqrt{5}\) のとき、共有点1個
\(k\lt-\sqrt{5}~,~ \sqrt{5}\lt k\) のとき、共有点なし
となる。

 

今回のまとめ

2次曲線と直線の共有点の個数の調べ方について解説しました。(1)では2次方程式となる条件を考える問題で、(2)は2次方程式の判別式で求める問題となっています。

【問題一覧】数学Ⅲ|2次曲線
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