2次曲線の弦の長さと中点の解法
① \(f(x~,~y)=0\) と \(y=g(x)\) を連立して、\(x\) の2次方程式とする。
② この2次方程式の2つの解を \(\alpha~,~\beta\) とすると、解と係数の関係より、$$~~~\alpha+\beta~,~\alpha\beta$$
また、図示すると次のようになる。
③ 弦の長さ \({\rm PQ}\) は、
解と係数の関係の \(\alpha+\beta~,~\alpha\beta\) を代入して値を求める。
④ 中点 \({\rm M}\) の座標は、
解と係数の関係の \(\alpha+\beta\) を代入して座標を求める。
問題解説:2次曲線の弦の長さと中点
問題解説(1)
\({\small (1)}~\)弦の長さを求めよ。
\(5x^2+y^2=5\) に \(y=2x+1\) を代入すると、$$~~~5x^2+(2x+1)^2=5$$展開して移項すると、$$~~~5x^2+4x^2+4x+1-5=0$$$$\hspace{46pt} 9x^2+4x-4=0$$この2つの解を \(\alpha~,~\beta\) とすると、解と係数の関係より、$$~~~\left\{~ \begin{eqnarray} \alpha+\beta=-\frac{\,4 \,}{\,9 \,} \\\alpha\beta=-\frac{\,4 \,}{\,9 \,} \end{eqnarray}\right.$$
また、2つの共有点の座標は \(x\) 座標が \(x=\alpha~,~\beta\) であるので、\(y=2x+1\) より、$$~~~{\rm P}(\alpha~,~2\alpha+1)~,~{\rm Q}(\beta~,~2\beta+1)$$
よって、\({\rm }\) の長さは、$$~~~~~~{\rm PQ}^2$$$$~=(\beta-\alpha)^2+\{(2\beta+1)-(2\alpha+1)\}^2$$$$~=(\beta-\alpha)^2+(2\beta-2\alpha)^2$$$$~=(\beta-\alpha)^2+2^2(\beta-\alpha)^2$$$$~=(\beta-\alpha)^2+4(\beta-\alpha)^2$$$$~=5(\beta-\alpha)^2$$ここで、
等式 \((\beta-\alpha)^2=(\alpha+\beta)^2-4\alpha\beta\)
より、$$~=5\{\alpha+\beta)^2-4\alpha\beta\}$$\(\alpha+\beta~,~\alpha\beta\) の値を代入すると、$$~=5\left\{\left(-\frac{\,4 \,}{\,9 \,}\right)^2-4\left(-\frac{\,4 \,}{\,9 \,}\right)\right\}$$$$~=5\left(\frac{\,16 \,}{\,81 \,}+\frac{\,16 \,}{\,9 \,}\right)$$$$~=5\times\frac{\,16+144 \,}{\,81 \,}$$$$~=\frac{\,5\times160 \,}{\,81 \,}$$$$~=\frac{\,800 \,}{\, 81\,}$$よって、\({\rm PQ}^2={\large \frac{\,800\,}{\,81\,}}\) となるので、$$~~~{\rm PQ}=\sqrt{\frac{\,800 \,}{\,81 \,}}=\frac{\,20\sqrt{2} \,}{\,9 \,}$$したがって、弦の長さは \({\large \frac{\,20\sqrt{2}\,}{\,9\,}}\) となる。
問題解説(2)
\({\small (2)}~\)弦の中点の座標を求めよ。
弦 \({\rm PQ}\) の中点 \({\rm M}\) を図示すると、
よって、\(x\) 座標は、$$~~~x=\frac{\,\alpha+\beta \,}{\,2 \,}$$(1) の \(\alpha+\beta=-{\large \frac{\,4\,}{\,9\,}}\) を代入すると、$$~~~x=-\frac{\, 4\,}{\,9 \,}\times\frac{\,1 \,}{\, 2\,}=-\frac{\,2 \,}{\,9 \,}$$また、\(y=2x+1\) 上の点より、$$~~~y=2\times\left(-\frac{\,2 \,}{\,9 \,}\right)+1$$$$~~~~~=-\frac{\,4 \,}{\,9 \,}+1$$$$~~~~~=\frac{\,-4+9 \,}{\,9 \,}$$$$~~~~~=\frac{\,5 \,}{\,9 \,}$$したがって、中点の座標は、$$~~~\left(-\frac{\,2 \,}{\,9 \,}~,~\frac{\,5 \,}{\,9 \,}\right)$$となる。
今回のまとめ
2次曲線の弦の長さと中点の求め方について解説しました。解と係数の関係を用いる解法を覚えておきましょう。