整数の除法の商と余りの性質
この式で、ただ1通りで表すことができます。
この式を用いて計算しましょう。
問題解説:除法の性質
問題解説(1)
\(a~,~b\) は整数 \(m~,~n\) を用いると、
\(a\) は \(5\) で割ったときの余りが \(2\) より、$$~~~a=5m+2~~\cdots{\large ①}$$\(b\) は \(5\) で割ったときの余りが \(3\) より、$$~~~b=5n+3~~\cdots{\large ②}$$と表すことができます。
次に \(a+b\) に①、②を代入すると、$$~~~~~~a+b$$$$~=(5m+2)+(5n+3)$$$$~=5m+2+5n+3$$$$~=5m+5n+5$$\(5\) でくくると、$$~=5(m+n+1)$$ここで、\(m~,~n\) は整数より、\(m+n+1\) は整数となります。
よって、\(5(m+n+1)\) は5の倍数となります。
したがって、
\(a+b\) を \(5\) で割ったときの余りは \(0\)
となります。
問題解説(2)
\(2a+b\) に①、②を代入すると、$$~~~~~~2a+b$$$$~=2(5m+2)+(5n+3)$$$$~=10m+4+5n+3$$$$~=10n+5n+7$$\(7=5+2\) と式変形をして、\(5\) でくくると、$$~=10m+5n+5+2$$$$~=5(2m+n+1)+2$$ここで、\(m~,~n\) は整数より、\(2m+n+1\) は整数となります。
よって、\(5(2m+n+1)+2\) は \(5\) で割ると \(2\) 余ります。
したがって、答えは
\(2a+b\) を \(5\) で割った余りは \(2\)
となります。
問題解説(3)
\(a^2+b^2\) に①、②を代入すると、$$~~~~~~a^2+b^2$$$$~=(5m+2)^2+(5n+3)^2$$$$~=25m^2+20m+4+25n^2+30n+9$$$$~=25m^2+20m+25n^2+30n+13$$\(13=10+3\) と式変形をして、\(5\) でくくると、$$~=25m^2+20m+25n^2+30n+10+3$$$$~=5(5m^2+4m+5n^2+6n+2)+3$$ここで、\(m~,~n\) は整数より、\(5m^2+4m+5n^2+6n+2\) は整数となります。
よって、\(5(5m^2+4m+5n^2+6n+2)+3\) は \(5\) で割ると \(3\) 余ります。
したがって、答えは
\(a^2+b^2\) を \(5\) で割った余りは \(3\)
となります。
今回のまとめ
整数の除法と商と余りの性質を利用した計算は、条件式を代入して計算していきましょう。また、割ったときの余りを求める式変形の方法もおさえておきましょう。