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漸化式②(特性方程式)

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特性方程式を用いる漸化式

Point:特性方程式を用いる漸化式\(p,q\) を定数とし、\(p\neq1\) のとき、$$~~~a_{n+1}=pa_n+q$$この漸化式を満たす一般項を求める手順は、
\(a_{n+1}\) と \(a_n\) を \(c\) とした式より \(c\) の値を求めます。$$~~~c=pc+q$$(この計算は解答には書かなくてよい。
② \(c\) の値を用いて、与えられた漸化式を次のように式変形します。

$$a_{n+1}-c=p(a_n-c)$$

③ \(b_n=a_n-c\) と置くと、\(b_{n+1}=a_{n+1}-c\) となることより、$$~~~b_{n+1}=pb_n$$この数列 \(\{b_n\}\) は公比 \(p\) の等比数列となります。これより一般項 \(b_n\) を求めます。
④ \(b_n=a_n-c\) より、\(a_n\) を求めます。

 

問題解説:漸化式②(特性方程式)

問題解説(1)

問題次の数列の一般項を求めよ。$${\small (1)}~a_1=6~,~a_{n+1}=5a_n-4$$

与えられた漸化式を \(a_{n+1}=c,a_n=c\) とすると、$$\hspace{ 10 pt}c=5c-4$$移項すると、$$\hspace{ 10 pt}c-5c=-4$$$$\hspace{ 19 pt}-4c=-4$$両辺を \(-4\) で割ると、$$\hspace{ 10 pt}c=1$$(この計算は解答に書かなくてよい。
 
与えられた漸化式を式変形すると、$$\hspace{ 10 pt}a_{n+1}-1=5(a_n-1)~~~\cdots{\Large ①}$$ここで、\(b_n=a_n-1\) とすると、\(b_{n+1}=a_{n+1}-1\) となります。
また、\(n=1\) のときは、$$\hspace{ 10 pt}b_1=a_1-1$$$$\hspace{ 21 pt}=6-1$$$$\hspace{ 21 pt}=5$$となります。
よって、①の式は、$$\hspace{ 10 pt}b_{n+1}=5b_n$$これは、初項 \(5\)、公比 \(5\) の等比数列となるので、その一般項は初項から公比を \(n-1\) 回かけることより、$$\hspace{ 10 pt}b_{n}=5\cdot5^{n-1}$$$$\hspace{ 21 pt}=5^n$$\(b_n=a_n-1\) であることより、元に戻すと、$$\hspace{ 10 pt}a_n-1=5^n$$\(1\) を移項すると、$$\hspace{ 28 pt}a_n=5^n+1$$よって、答えは、$$~~~a_n=5^n+1$$となります。

 

問題解説(2)

問題次の数列の一般項を求めよ。$${\small (2)}~a_1=1~,~a_{n+1}=3a_n+1$$

与えられた漸化式を \(a_{n+1}=c,a_n=c\) とすると、$$\hspace{ 10 pt}c=3c+1$$移項すると、$$\hspace{ 10 pt}c-3c=1$$$$\hspace{ 19 pt}-2c=1$$両辺を \(-2\) で割ると、$$\hspace{ 10 pt}c=-\frac{1}{2}$$(この計算は解答に書かなくてよい。
 
与えられた漸化式を式変形すると、$$\hspace{ 10 pt}a_{n+1}+\frac{1}{2}=3\left(a_n+\frac{1}{2}\right)~~~\cdots{\Large ①}$$ここで、$$~~~b_n=a_n+\frac{1}{2}$$とすると、$$~~~b_{n+1}=a_{n+1}+\frac{1}{2}$$となります。
また、\(n=1\) のときは、$$\hspace{ 10 pt}b_1=a_1+\frac{1}{2}$$$$\hspace{ 21 pt}=1+\frac{1}{2}$$$$\hspace{ 21 pt}=\frac{3}{2}$$となります。
よって、①の式は、$$\hspace{ 10 pt}b_{n+1}=3b_n$$これは、初項 \({\Large \frac{3}{2}}\)、公比 \(3\) の等比数列となるので、その一般項は初項から公比を \(n-1\) 回かけることより、$$\hspace{ 10 pt}b_{n}=\frac{3}{2}\cdot3^{n-1}$$$$\hspace{ 21 pt}=\frac{3^n}{2}$$\(b_n=a_n+{\Large \frac{1}{2}}\) であることより、元に戻すと、$$\hspace{ 10 pt}a_n+\frac{1}{2}=\frac{3^n}{2}$$移項すると、$$\hspace{ 10 pt}a_n=\frac{3^n}{2}-\frac{1}{2}$$$$\hspace{ 21 pt}=\frac{1}{2}(3^n-1)$$よって、答えは、$$~~~a_n=\frac{1}{2}(3^n-1)$$となります。

 

今回のまとめ

特性方程式を用いる漸化式は、特性方程式の作り方とその解より、漸化式の式変形の方法がポイントとなります。また、等比数列として計算して元に戻す方法も覚えておきましょう。

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