同類項の計算と多項式の次数と定数項
① 同類項(=次数が同じ項)を並べる。
② 同類項を計算する。
③ 降べきの順に整理する。
※ 降べきの順は、次数の高い項から順に並べる
例えば、\(x^2-3x+2+5x^2+4x-3\) では、
\(x^2\) と \(5x^2\) (2次式)
\(-3x\) と \(4x\) (1次式)
\(+2\) と \(-3\) (定数項)
がそれぞれ同類項より、
\(\begin{split}&x^2-3x+2+5x^2+4x-3\\[2pt]~~=~&x^2+5x^2-3x+4x+2-3\\[2pt]~~=~&(1+5)x^2+(-3+4)x+(2-3)\\[2pt]~~=~&6x^2+x-1\end{split}\)
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多項式の次数と定数項は、
① 1つ1つの項の次数を考える。
② 一番高い次数がその多項式の次数となる。
③ 文字を含まない項が定数項。
例えば \(6x^2+x-1\) では、
それぞれの項の次数は、
\(6x^2\) が2次式、
\(x\) が1次式、
\(-1\) が0次式=定数項
これより、次数が \(2\)、定数項は \(-1\) 。
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複数の文字についての多項式では、
\(x^2y+3x^2-4x+y+1\)
\({\small [\,1\,]}~\)\(x\) と \(y\) に着目したとき、
最高次数が \(x^2y\) より、3次式で定数項が \(1\)
\({\small [\,2\,]}~\)\(x\) に着目したとき、
\(x\) について整理すると、
\((y+3)x^2-4x+(y+1)\)
これより、2次式で定数項が \(y+1\)
\({\small [\,3\,]}~\)\(y\) に着目したとき、
\(y\) について整理すると、
\((x^2+1)y+(3x^2-4x+1)\)
これより、1次式で定数項が \(3x^2-4x+1\)
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問題解説:多項式の次数と定数項
問題解説(1)
まず同類項をまとめていくと、$$~~~~~~5-2a^2-5a+3a^2+7a+3$$$$~=5+3-2a^2+3a^2-5a+7a$$$$~=8+a^2+2a$$降べきの順にすると、$$~=a^2+2a+8$$左から次数は2次、1次、0次=定数項となるので、この多項式の次数は \(2\)、定数項は \(8\) となります。
問題解説(2)
\(a\) に着目して整理すると、$$~~~~~~3ab-b+4+2a^2b-2a+2b^2-4a^2$$$$~=2a^2b-4a^2+3ab-2a-b+4+2b^2$$式でくくるときは着目している文字 \(a\) を後ろでくくるようにすると、$$~=(2b-4)a^2+(3b-2)a+2b^2-b+4$$ここで定数項はの部分は \(b\) について降べきの順にしておきます。また、\((2b-4)\) は \(2\) でくくれるので前でくくると、$$~=2(b-2)a^2+(3b-2)a+2b^2-b+4$$左から次数は2次、1次、0次=定数項となるので、この多項式の次数は \(2\)、定数項は \(2b^2-b+4\) となります。
このように \(a\) について着目しているので、\(b\) は数字と同じ扱いとなります。よって、定数項が \(b\) の式となります。
今回のまとめ
多項式でも着目している文字に注意しましょう。また、着目している文字をくくるときは後ろでくくり、それ以外の文字や数字の時は前でくくることを覚えておきましょう。