因数分解の工夫
\(~~~(x+1)^2-4(x+1)+4\)
① 共通部分を他の文字に置き換える。
\(x+1=t\) とすると、
\(\begin{split}&(x+1)^2-4(x+1)+4\\[2pt]~~=~&t^2-4t+4\end{split}\)
② 置き換えた文字について因数分解する。
\(\begin{split}~~=~&(t-2)^2\end{split}\)
③ 文字をもとの式に戻し、さらに因数分解する。
\(t=x+1\) と元に戻すと、
\(\begin{split}~~=~&\left\{(x+1)-2\right\}^2\\[2pt]~~=~&(x-1)^2\end{split}\)
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問題解説:因数分解の工夫
問題解説(1)
\(x+y \) が共通因数としてくくりだせるので、$$~~~~~~a(x+y)-b(x+y)$$$$~=(x+y)(a-b)$$よって、答えは \((x+y)(a-b)\) となります。
問題解説(2)
\(b-2 \) と \(2-b \) はこのままでは共通因数ではありません。ここで、\(2-b \) をマイナスでくくると、\(-(b-2) \) となり \(b-2 \) を共通因数として計算できます。$$~~~~~~a(b-2)+(2-b)$$$$~=a(b-2)-(b-2)$$$$~=(b-2)(a-1)$$\(a \) → \(b \) の順に並び変えると、$$~=(a-1)(b-2)$$よって、答えは \( (a-1)(b-2) \) となります。
問題解説(3)
\(x-1 \) を共通部分として、\(x-1=t \) と置き換えると、$$~~~~~~(x-1)^2-3(x-1)+2$$$$~=t^2-3t+2$$ここで、\(t \) についての2次式として因数分解すると、$$~=(t-2)(t-1)$$\(t=x-1 \) と元に戻すと、$$~=\{(x-1)-2\}\{(x-1)-1\}$$$$~=(x-3)(x-2)$$よって、答えは \( (x-3)(x-2) \) となります。
問題解説(4)
\(x^2+4x \) を共通部分として、\(x^2+4x=t \) と置き換えると、$$~~~~~~(x^2+4x)^2-2(x^2+4x)-15$$$$~=t^2-2t-15$$ここで、\(t \) についての2次式として因数分解すると、$$~=(t-5)(t+3)$$\(t=x^2+4x \) と元に戻すと、$$~=\{(x^2+4x)-5\}\{(x^2+4x)+3\}$$$$~=(x^2+4x-5)(x^2+4x+3)$$この式はそれぞれまだ因数分解できるので、$$~=(x-1)(x+5)(x+1)(x+3)$$よって、答えは \((x-1)(x+5)(x+1)(x+3)\) となります。
今回のまとめ
因数分解の工夫でも共通部分を見つけることが重要になります。また、因数分解は最後までやることを忘れないようにしましょう。