条件の否定①(かつ・または)
Point:かつ・またはの否定■ 条件の否定
条件の否定は、その条件を集合としたときの補集合となる。
例えば、実数 \(x\) において、
条件 \(x=0\) の否定は、\(x\neq 0\)
条件 \(x≧1\) の否定は、\(x< 1\)
■ かつ・またはの否定
ド・モルガンの法則を用いて、
\({\small (1)}~\)2つの条件がともに成り立つの否定
\(p\) かつ \(q\) の否定は、\(\overline {\,p\,}\) または \(\overline {\,q\,}\)
\({\small (2)}~\)2つの条件の少なくとも一方が成り立つの否定
\(p\) または \(q\) の否定は、\(\overline {\,p\,}\) かつ \(\overline {\,q\,}\)
条件の否定は、その条件を集合としたときの補集合となる。
例えば、実数 \(x\) において、
条件 \(x=0\) の否定は、\(x\neq 0\)
条件 \(x≧1\) の否定は、\(x< 1\)
■ かつ・またはの否定
ド・モルガンの法則を用いて、
\({\small (1)}~\)2つの条件がともに成り立つの否定
\(p\) かつ \(q\) の否定は、\(\overline {\,p\,}\) または \(\overline {\,q\,}\)
\({\small (2)}~\)2つの条件の少なくとも一方が成り立つの否定
\(p\) または \(q\) の否定は、\(\overline {\,p\,}\) かつ \(\overline {\,q\,}\)
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問題解説:条件の否定①(かつ・または)
問題解説(1)
問題次の条件の否定を答えよ。ただし、文字はすべて実数とする。
\({\small (1)}~n\) は有理数である
\({\small (1)}~n\) は有理数である
実数 \(n\) について、
「\(n\) が有理数」の否定は、実数のベン図が次のようになることより、
「\(n\) が有理数でない」すなわち
「\(n\) が無理数」となります。
問題解説(2)
問題次の条件の否定を答えよ。ただし、文字はすべて実数とする。
\({\small (2)}~x=3\)
\({\small (2)}~x=3\)
\(x=3\) の否定は、
\(x=3\) 以外のすべての実数となるので答えは \(x\neq3\) となります。
問題解説(3)
問題次の条件の否定を答えよ。ただし、文字はすべて実数とする。
\({\small (3)}~-1≦x<2\)
\({\small (3)}~-1≦x<2\)
\(-1≦x<2\) の範囲は数直線で次のようになります。
\(-1≦x<2\) の否定は、\(-1≦x<2\) 以外のすべての実数となるので、数直線では次のようになります。
よって、答えは \(x<-1~,~2≦x\) となります。
問題解説(4)
問題次の条件の否定を答えよ。ただし、文字はすべて実数とする。
\({\small (4)}~x>0\) かつ \(y≦0\)
\({\small (4)}~x>0\) かつ \(y≦0\)
\(x>0\) の否定は、\(x≦0\)
\(y≦0\) の否定は、\(y>0\)
よって、\(x>0\) かつ \(y≦0\) の否定は、
\(x≦0\) または \(y>0\) となります。
問題解説(5)
問題次の条件の否定を答えよ。ただし、文字はすべて実数とする。
\({\small (5)}~x≧0\) または \(y>-2\)
\({\small (5)}~x≧0\) または \(y>-2\)
\(x≧0\) の否定は、\(x<0\)
\(y>-2\) の否定は、\(y≦-2\)
よって、\(x≧0\) または \(y>-2\) の否定は、
\(x<0\) かつ \(y≦-2\) となります。
今回のまとめ
条件の否定は、全体の集合を考え元の条件以外のすべてと考えましょう。また、「かつ」と「または」の否定の答え方も覚えておきましょう。
【問題一覧】数学Ⅰ:集合と論理
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