分散と標準偏差の求め方
・分散の求め方
データ | 偏差 | 偏差の2乗 |
\(x_1\) | \(x_1-m\) | \((x_1-m)^2\) |
\(x_2\) | \(x_2-m\) | \((x_2-m)^2\) |
\(x_3\) | \(x_3-m\) | \((x_3-m)^2\) |
\(\vdots\) | \(\vdots\) | \(\vdots\) |
\(x_n\) | \(x_n-m\) | \((x_n-m)^2\) |
この表より、分散は
(分散)=(偏差の2乗の和)÷(データの合計個数)
これより、求めることができます。
・標準偏差の求め方
標準偏差は分散に平方根を付けたものとなります。
・分散と標準偏差の別解
データの平均値とデータの2乗の値の平均値を用いて分散を求めることができます。
データ | データの2乗 |
\(x_1\) | \({x_1}^2\) |
\(x_2\) | \({x_2}^2\) |
\(x_3\) | \({x_3}^2\) |
\(\vdots\) | \(\vdots\) |
\(x_n\) | \({x_n}^2\) |
表より、平均値は$$~~~m=\frac{1}{n}(x_1+x_2+x_3+\cdots+x_n)$$
また、データの2乗の平均値は$$~~~m’=\frac{1}{n}({x_1}^2+{x_2}^2+{x_3}^2+\cdots+{x_n}^2)$$
これより、分散 \(s\) は
となります。
また、標準偏差は \(\sqrt{s}\) となります。
問題解説:分散と標準偏差
データの合計は、$$~~~2+3+6+1+6+2+1=21$$また、データの個数が \(7\) 個より、平均値は$$~~~21\div7=3$$となります。
ここで、データの値と平均値との差の偏差とその偏差の2乗を表にまとめると次のようになります。
データ | 偏差 | 偏差の2乗 |
\(2\) | \(2-3=-1\) | \((-1)^2=1\) |
\(3\) | \(3-3=0\) | \(0^2=0\) |
\(6\) | \(6-3=3\) | \(3^2=9\) |
\(1\) | \(1-3=-2\) | \((-2)^2=4\) |
\(6\) | \(6-3=3\) | \(3^2=9\) |
\(2\) | \(2-3=-1\) | \((-1)^2=1\) |
\(1\) | \(1-3=-2\) | \((-2)^2=4\) |
この表より、偏差の2乗の値の合計は$$~~~1+0+9+4+9+1+4=28$$よって、データの個数の \(7\) で割ると、分散が求まるので$$~~~28\div7=4$$
また、標準偏差はこれに平方根を付けるので、$$~~~\sqrt{4}=2$$
よって、答えは
分散 \(4\) 、標準偏差 \(2\)
となります。
【別解】
データとその2乗の値を表にまとめると、
データ | データの2乗 |
\(2\) | \(2^2=4\) |
\(3\) | \(3^2=9\) |
\(6\) | \(6^2=36\) |
\(1\) | \(1^2=1\) |
\(6\) | \(6^2=36\) |
\(2\) | \(2^2=4\) |
\(1\) | \(1^2=1\) |
表より、データの合計は、$$~~~2+3+6+1+6+2+1=21$$また、データの個数が \(7\) 個より、平均値は$$~~~21\div7=3$$となります。
また、データの2乗の値の合計は、$$~~~4+9+36+1+36+4+1=91$$また、データの個数が \(7\) 個より、データの2乗の値の平均値は$$~~~91\div7=13$$となります。
これらより、分散は$$~~~~~~13-3^2$$$$~=13-9$$$$~=4$$また、標準偏差は分散に平方根を付けたものとなるので、$$~~~\sqrt{4}=2$$
よって、答えは
分散 \(4\) 、標準偏差 \(2\)
となります。
今回のまとめ
分散や標準偏差についての問題は、2つの解法をそれぞれ覚えておきましょう。また、表書いて考えるようにしましょう。