2次方程式の解と係数の関係の解法
2次方程式 \(ax^2+bx+c=0\) の2つの解を \(\alpha~,~\beta\) とするとき、
この関係式を基本対称式として、式の値を求める問題がよく出題されます。
問題解説:2次方程式の解と係数の関係
問題解説(1)
2次方程式 \(x^2+3x+1=0\) の2つの解を \(\alpha~,~\beta\) とするとき、$$~~~\Biggl\{ \begin{eqnarray} ~\alpha+\beta=-\frac{3}{1} \\ ~\alpha\beta=\frac{1}{1} \end{eqnarray}$$これより、\(\alpha+\beta=-3~,~\alpha\beta=1\) となります。
したがって、対称式より$$~~~\alpha^2+\beta^2=(\alpha+\beta)^2-2\alpha\beta$$\(\alpha+\beta=-3~,~\alpha\beta=1\) を代入すると、$$\hspace{ 44 pt}=(-3)^2-2\cdot1$$$$\hspace{ 44 pt}=9-2$$$$\hspace{ 44 pt}=7$$よって、答えは \(7\) となります。
問題解説(2)
対称式より、$$~~~\alpha^3+\beta^3=(\alpha+\beta)^3-3\alpha\beta(\alpha+\beta)$$\(\alpha+\beta=-3~,~\alpha\beta=1\) を代入すると、$$\hspace{ 44 pt}=(-3)^3-3\cdot1\cdot(-3)$$$$\hspace{ 44 pt}=-27+9$$$$\hspace{ 44 pt}=-18$$よって、答えは \(-18\) となります。
問題解説(3)
$$~~~~~~\frac{1}{\alpha}+\frac{1}{\beta}$$通分すると、$$~=\frac{\beta}{\alpha\beta}+\frac{\alpha}{\alpha\beta}$$$$~=\frac{\alpha+\beta}{\alpha\beta}$$\(\alpha+\beta=-3~,~\alpha\beta=1\) を代入すると、$$~=\frac{-3}{1}$$$$~=-3$$よって、答えは \(-3\) となります。
問題解説(4)
$$~~~~~~\frac{\alpha}{\beta}+\frac{\beta}{\alpha}$$通分すると、$$~=\frac{\alpha^2}{\alpha\beta}+\frac{\beta^2}{\alpha\beta}$$$$~=\frac{\alpha^2+\beta^2}{\alpha\beta}$$\(\alpha\beta=1\) と(1)の答えの \(\alpha^2+\beta^2=7\) を代入すると、$$~=\frac{7}{1}$$$$~=7$$よって、答えは \(7\) となります。
今回のまとめ
2次方程式の解と係数の関係は対称式として式の値を求める問題がよく出題されます。解と係数の関係の式だけでなく対称式の計算方法も覚えておきましょう。