オンライン家庭教師生徒募集中!詳しくはこちらから!

数学的帰納法①(等式)

スポンサーリンク
スポンサーリンク

数学的帰納法と等式証明

Point:数学的帰納法数学的帰納法を用いて証明する問題は、「 \(n\) についての式や条件が、すべての自然数 \(n\) について成り立つ」ことを証明します。
証明の基本手順は、
① \(n=1\) のときに命題が成り立つことを、\(n=1\) を代入することで示します。
② \(n=k\) のとき、命題が成り立つことを仮定します。このとき、\(n=k\) とした式を条件式としてつくります。
\(n=k+1\) のときに成り立つことを、上の条件式より示します。
④ 以上より、すべての自然数 \(n\) について命題が成り立ちます。

Point:数学的帰納法と等式証明

\(n=k+1\) のときの左辺を考えて、これに \(n=k\) のときの条件式を代入して \(n=k+1\) の右辺を導き出します。

 

問題解説

問題\(n\) を自然数とするとき、次の等式を数学的帰納法を用いて証明せよ。$$~1\cdot3+2\cdot5+3\cdot7+\cdots+n(2n+1)$$$$\hspace{ 75 pt}=\frac{1}{6}n(n+1)(4n+5)$$

[証明]
( ⅰ ) \(n=1\) とき、
左辺は、$$~~~~~~1\cdot3=3$$右辺は、$$~~~~~~\frac{1}{6}\cdot1(1+1)(4\cdot1+5)$$$$~=\frac{1}{6}\cdot1\cdot2\cdot9$$$$~=3$$よって、等式は成り立ちます。
( ⅱ ) \(n=k\) のとき、等式が成り立つと仮定すると、$$~1\cdot3+2\cdot5+3\cdot7+\cdots+k(2k+1)$$$$\hspace{ 80 pt}=\frac{1}{6}k(k+1)(4k+5)$$\(n=k+1\) のとき、命題の左辺は、$$~~~~~~1\cdot3+2\cdot5+3\cdot7+\cdots$$$$\hspace{ 35 pt}+k(2k+1)+(k+1)\{2(k+1)+1\}$$上の条件式を代入すると、$$~= \frac{1}{6}k(k+1)(4k+5) $$$$\hspace{ 60 pt}+(k+1)\{2(k+1)+1\}$$$$~= \frac{1}{6}k(k+1)(4k+5) +(k+1)(2k+3)$$$$~= \frac{1}{6}k(k+1)(4k+5) +\frac{6}{6}(k+1)(2k+3)$$$$~=\frac{1}{6}(k+1)\{k(4k+5)+6(2k+3)\}$$$$~=\frac{1}{6}(k+1)(4k^2+5k+12k+18)$$$$~=\frac{1}{6}(k+1)(4k^2+17k+18)$$$$~=\frac{1}{6}(k+1)(k+2)(4k+9)$$$$~=\frac{1}{6}(k+1)\{(k+1)+1\}\{4(k+1)+5\}$$よって、$$~1\cdot3+2\cdot5+3\cdot7+\cdots$$$$\hspace{ 35 pt}+k(2k+1)+(k+1)\{2(k+1)+1\}$$$$\hspace{ 20 pt}= \frac{1}{6}(k+1)\{(k+1)+1\}\{4(k+1)+5\}$$これより、この等式は \(n=k+1\) のときも成り立ちます。
( ⅰ )、( ⅱ )により、等式はすべての自然数 \(n\) について成り立ちます。[終]

 

今回のまとめ

数学的帰納法は重要な証明となりますので、手順を押さえておきましょう。また、等式のときの条件式の使い方も覚えておきましょう。

【問題一覧】数学B:数列
このページは「高校数学B:数列」の問題一覧ページとなります。解説の見たい単元名がわからないときは、こ...