高校数学の問題を解く上での3つのハードル
どんな問題か?何を答える問題か?
先の2つの問題は、
次の2次方程式の解の個数を求めよ。$$~~~x^2-5x+6=0$$
これらの問題は扱っている式はまったく同じです。
しかし、「何を答える問題か?」が違っています。
問題1では「解を求めよ。」とあるので、\(x=2,3\) のように実際に解を答える問題となります。
ところが一方、問題2では「解の個数を求めよ。」とあるので、「解の個数は2個」と解そのものではなく個数を答える問題となります。
簡潔に言うと、たとえ同じ式の問題でも「何を答える問題か?」が違うことがあるので「正確に問題を読み取り、何を答える問題か?」を判断する必要があります。これが第一のハードルということです。
ここをハッキリとさせていないと問題を解いている途中で「あれ?何を求めるために計算しているの?」と迷子状態になってしまいます。
その問題に対してどのような公式・解法を用いるか?
第一のハードルで「どんな問題で、何を答える問題か?」がわかったら次に「どのような公式・解法を用いるか?」を選択しないといけません。
例えば、
この問題では、「解を求めよ。」となっています。よって、「左辺を因数分解して解を求める。」または因数分解できない場合は「解の公式を用いる。」という解法を選択します。
こちらの問題では、「解の個数を求めよ。」となっています。したがって、「2次方程式の解の判別式」を用いて式を作り解の個数を判断する解法を選択します。
このように、多くの公式や解法から「その問題に合ったものを選択する。」必要があります。こらが第二のハードルというわけです。
その公式・解法が正しく使えて計算できるか?
第二のハードルで「どのような公式・解法を用いるか?」を選択できたとしても「その公式・解法が正しく使えて計算できるか?」が問題になってきます。
たとえ使う公式や解法がわかったとしても、公式を正確に覚えていなかったり正しく使えていないと答えを導き出せません。
こらが第三のハードルということになります。
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