絶対値の計算方法
絶対値は数直線上の「原点からの距離」
\(|\,a\,|=\biggl\{ \begin{eqnarray} a~~(a≧0) \\ -a~~(a<0) \end{eqnarray}\)
また、\(|\,a\,|≧0\) が成り立つ。
※ 絶対値の中が正ならそのまま、負ならマイナスをつけて外す。
\(2-\pi<0\) や \(\sqrt{3}-2<0\) などに注意。
■ 2点間の距離
数直線上の2点 \({\rm A}(a)~,~{\rm B}(b)\) について、
2点間の距離 \({\rm AB}\) は、
\({\rm AB}=|\,b-a\,|=|\,a-b\,|\)
※ 引く順序は関係なく、差の絶対値となる。
©︎ 2024 教科書より詳しい高校数学 yorikuwa.com
問題解説:絶対値の計算
問題解説(1)
それぞれの絶対値の中を計算すると、$$~~~~~~|1-3|+|5-1|$$$$~=|-2|+|4|$$よって、絶対値を外すと、$$~=-(-2)+4$$$$~=2+4=6$$よって、答えは \(6\) となります。
問題解説(2)
\( 1^2<3<2^2\) より平方根をとると、$$~~~\sqrt{1^2}<\sqrt{3}<\sqrt{2^2}$$$$~~~~~~~~~1<\sqrt{3}<2$$ここで、\( -2 \) すると、$$~~~1-2<\sqrt{3}-2<2-2$$$$~~~~~-1<\sqrt{3}-2<0$$よって、\( \sqrt{3}-2<0\) となります。
また、\( 1^2<3<2^2\) より平方根をとると、$$~~~\sqrt{1^2}<\sqrt{3}<\sqrt{2^2}$$$$~~~~~~~~~1<\sqrt{3}<2$$ここで、\( -1 \) すると、$$~~~1-1<\sqrt{3}-1<2-1$$$$~~~~~~~~0<\sqrt{3}-1<1$$よって、\( \sqrt{3}-1>0\) となります。
これより絶対値を外すと、$$~~~~~~|\sqrt{3}-2|+|\sqrt{3}-1|$$$$~=-(\sqrt{3}-2)+(\sqrt{3}-1)$$$$~=-\sqrt{3}+2+\sqrt{3}-1$$$$~=-\sqrt{3}+\sqrt{3}+2-1$$$$~=1$$よって、答えは \(1\) となります。
問題解説(3)
\( \pi=3.14\cdots \) より、\(2-\pi<0\) となります。
これより絶対値を外すと、$$~~~~~~|2-\pi|$$$$~=-(2-\pi)$$$$~=-2+\pi$$$$~=\pi-2$$よって、答えは \(\pi-2\) となります。
今回のまとめ
絶対値を外すときは中の数値が正か負かを慎重に判断しましょう!また、平方根や円周率 \(\pi\) の値などにも注意して計算しましょう。