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2次曲線の極方程式

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2次曲線の極方程式の解法

Point:2次曲線の極方程式原点が1つの焦点、準線が \(x=-a\) 、離心率が \(e\) である2次曲線の極方程式

$$r=\frac{\,ea \,}{\,1-e\cos{\theta} \,}$$

で表される。
また、\(e\) の値によって、
(ⅰ) \(e\gt1\) のとき、双曲線
(ⅱ) \(e=1\) のとき、放物線
(ⅲ) \(0\lt e\lt 1\) のとき、楕円
となる。
 
また、この極方程式を直交座標の方程式にするには、$$~~~r^2=x^2+y^2~,~r\cos{\theta}=x$$を代入して、\(x\) と \(y\) だけの式とする。

 

問題解説:2次曲線の極方程式

問題解説(1)

問題原点が1つの焦点、準線が \(x=-a\) 、離心率が \(e\) である2次曲線の極方程式は$$~~~r=\frac{\,ea \,}{\,1-e\cos{\theta} \,}$$で表される。
\(e~,~a\) が次の値をとるとき、どのような曲線となるか答えよ。 $${\small (1)}~e=1~,~a=3$$

\(e=1~,~a=3\) のとき、$$~~~r=\frac{\,1\times3 \,}{\,1-1\times\cos{\theta} \,}$$$$~~~r=\frac{\,3 \,}{\,1-\cos{\theta} \,}$$両辺を \(\times(1-\cos{\theta})\) すると、$$~~~r(1-\cos{\theta})=3$$$$~~~~~r-r\cos{\theta}=3$$移項すると、$$~~~r=r\cos{\theta}+3$$両辺を2乗すると、$$~~~r^2=(r\cos{\theta}+3)^2$$\(r^2=x^2+y^2~,~r\cos{\theta}=x\) を代入すると、$$~~~x^2+y^2=(x+3)^2$$右辺を展開すると、$$~~~x^2+y^2=x^2+6x+9$$\(x^2\) を消去して、$$~~~y^2=6x+9$$したがって、放物線 \(y^2=6x+9\) となる。

 

問題解説(2)

問題原点が1つの焦点、準線が \(x=-a\) 、離心率が \(e\) である2次曲線の極方程式は$$~~~r=\frac{\,ea \,}{\,1-e\cos{\theta} \,}$$で表される。
\(e~,~a\) が次の値をとるとき、どのような曲線となるか答えよ。 $${\small (2)}~e=\sqrt{3}~,~a=2$$

\(e=\sqrt{3}~,~a=2\) のとき、$$~~~r=\frac{\,\sqrt{3}\times 2\,}{\,1-\sqrt{3}\times\cos{\theta} \,}$$$$~~~r=\frac{\,2\sqrt{3} \,}{\,1-\sqrt{3}\cos{\theta} \,}$$両辺を \(\times\left(1-\sqrt{3}\cos{\theta}\right)\) すると、$$~~~r\left(1-\sqrt{3}\cos{\theta}\right)=2\sqrt{3}$$$$~~~~~~~\,r-\sqrt{3}r\cos{\theta}=2\sqrt{3}$$移項すると、$$~~~r=\sqrt{3}r\cos{\theta}+2\sqrt{3}$$両辺を2乗すると、$$~~~r^2=\left(\sqrt{3}r\cos{\theta}+2\sqrt{3}\right)^2$$\(r^2=x^2+y^2~,~r\cos{\theta}=x\) を代入すると、$$~~~x^2+y^2=\left(\sqrt{3}x+2\sqrt{3}\right)^2$$右辺を展開すると、$$~~~x^2+y^2=3x^2+12x+12$$両辺を入れ換え、移項すると、$$~~~3x^2+12x+12-x^2-y^2=0$$$$~~~~~~~~~~~\,2x^2+12x+12-y^2=0$$\(x\) について平方完成すると、$$~~~~~~~~~~~\,2(x^2+6x)+12-y^2=0$$$$~~~2\{(x+3)^2-9\}+12-y^2=0$$$$~~~~\,2(x+3)^2-18+12-y^2=0$$移項すると、$$~~~2(x+3)^2-y^2=6$$両辺を \(\div6\) すると、$$~~~\frac{\,2(x+3)^2 \,}{\,6 \,}-\frac{\,y^2 \,}{\,6 \,}=\frac{\,6 \,}{\,6 \,}$$$$~~~~~\frac{\,(x+3)^2 \,}{\,3\,}-\frac{\,y^2 \,}{\,6 \,}=1$$したがって、双曲線 \({\large \frac{\,(x+3)^2\,}{\,3\,}}-{\large \frac{\,y^2\,}{\,6\,}}=1\) となる。

 



問題解説(3)

問題原点が1つの焦点、準線が \(x=-a\) 、離心率が \(e\) である2次曲線の極方程式は$$~~~r=\frac{\,ea \,}{\,1-e\cos{\theta} \,}$$で表される。
\(e~,~a\) が次の値をとるとき、どのような曲線となるか答えよ。 $${\small (3)}~e=\frac{\,1 \,}{\,\sqrt{3} \,}~,~a=4$$

\(e={\large \frac{\,1\,}{\,\sqrt{3}\,}}~,~a=4\) のとき、$$~~~r=\frac{\,{\large \frac{\,1\,}{\,\sqrt{3}\,}}\times 4\,}{\,1-{\large \frac{\,1\,}{\,\sqrt{3}\,}}\times\cos{\theta} \,}$$分母分子を \(\times\sqrt{3}\) すると、$$~~~r=\frac{\,{\large \frac{\,4\,}{\,\sqrt{3}\,}}\times \sqrt{3}\,}{\,\left(1-{\large \frac{\,1\,}{\,\sqrt{3}\,}}\cos{\theta}\right)\times\sqrt{3} \,}$$$$~~~r=\frac{\,4 \,}{\,\sqrt{3}-\cos{\theta} \,}$$両辺を \(\times\left(\sqrt{3}-\cos{\theta}\right)\) すると、$$~~~r\left(\sqrt{3}-\cos{\theta}\right)=4$$$$~~~~\,\sqrt{3}r-r\cos{\theta}=4$$移項すると、$$~~~\sqrt{3}r=r\cos{\theta}+4$$両辺を2乗すると、$$~~~\left(\sqrt{3}r\right)^2=(r\cos{\theta}+4)^2$$$$~~~~~~~~~3r^2=(r\cos{\theta}+4)^2$$\(r^2=x^2+y^2~,~r\cos{\theta}=x\) を代入すると、$$~~~3(x^2+y^2)=(x+4)^2$$展開して移項すると、$$~~~3x^2+3y^2-x^2-8x-16=0$$$$~~~~~~~~~~~2x^2-8x-16+3y^2=0$$\(x\) について平方完成すると、$$~~~~~~~~~~~\,2(x^2-4x)-16+3y^2=0$$$$~~~2\{(x-2)^2-4\}-16+3y^2=0$$$$~~~~~~\,2(x-2)^2-8-16+3y^2=0$$移項すると、$$~~~2(x-2)^2+3y^2=24$$両辺を \(\div24\) すると、$$~~~\frac{\,2(x-2)^2 \,}{\,24 \,}+\frac{\,3y^2 \,}{\,24 \,}=\frac{\,24 \,}{\,24 \,}$$$$~~~~~~~\frac{\,(x-2)^2 \,}{\,12\,}+\frac{\,y^2 \,}{\,8 \,}=1$$したがって、楕円 \({\large \frac{\,(x-2)^2\,}{\,12\,}}+{\large \frac{\,y^2\,}{\,8\,}}=1\) となる。

 

今回のまとめ

2次曲線の極方程式について解説しました。準線と離心率を含む2次曲線の極方程式を直交座標の方程式に変換できるようになりましょう。

【問題一覧】数学Ⅲ|2次曲線
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